近畿日本ツーリスト、1376人が希望退職に応募 今期は370億円赤字予想:コロナ禍で旅行需要低迷
近畿日本ツーリスト各社を傘下に持つKNT-CTホールディングスは、1月に実施した希望退職募集に1376人が応募したと発表。新型コロナウイルス感染拡大による旅行需要の低迷が長引いていることから、2021年3月期の業績予想は下方修正した。
近畿日本ツーリスト各社を傘下に持つKNT-CTホールディングスは2月9日、1月に実施した希望退職募集に1376人が応募したと発表した。また、新型コロナウイルス感染拡大による旅行需要の低迷が長引いていることから、2021年3月期の業績予想を下方修正。事業環境が好転しない中、構造改革による収益確保を急ぐ。
希望退職募集は、事業構造改革に伴うコスト構造見直しの一環として実施。原則35歳以上のKNT-CTホールディングスと近畿日本ツーリスト各社の従業員を対象に、1月4〜22日に募集した。応募した1376人にはパート社員なども含まれる。
退職者への特別退職加算金、再就職支援サービスなどの費用として約60億円を見込む。21年3月期に特別損失として計上する。
希望退職に加え、新規採用抑制や出向などにより、現在約7000人の在籍人員を24年度末までに約3分の2に減らす計画だ。
同日発表した20年4〜12月期の連結業績は、売上高が前年同期比81.1%減の612億円、営業損益が261億円の赤字、純損益が216億円の赤字だった。また、通期の業績予想を下方修正。売上高は前期比77.4%減の870億円、営業損益は355億円の赤字、純損益は370億円の赤字を見込む。新型コロナ感染拡大の第3波や「Go Toトラベルキャンペーン」の一時停止により旅行予約のキャンセルが相次いだことが下方修正の理由だという。
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