首都圏の「借りて住みたい街」「買って住みたい街」ランキング 2020年の結果は?:コロナ禍の影響も(2/2 ページ)
2020年における首都圏の「借りて住みたい街」「買って住みたい街」ランキングをLIFULLが発表した。不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」に掲載された物件の問い合わせ数から算出した。コロナ禍の影響は?
買って住みたい街の1位は?
首都圏「買って住みたい街」の1位は勝どき(都営大江戸線)で、2位は白金高輪(東京メトロ南北線など)、3位は本厚木(小田急小田原線)、4位は三鷹(JR中央線など)、5位は北浦和(JR京浜東北・根岸線)となった。
勝どきは前回の調査でも1位だった。また、2位の白金高輪は前回の19位から大きく順位を上げた。こういった結果について、ライフルは「2020年に大型開発や道路整備事業で物件が多数分譲され話題になったエリアが上位に進出しており、都心一等地の人気はコロナ禍にあっても依然高いことが明らか」としている。また、前回2位だった恵比寿が9位に、同3位の三鷹が4位に、八王子が2年連続で6位にとどまったことから、「首都圏で住宅地としての評価が高く、交通と生活の利便性のバランスが良好なエリア」(ライフル)が根強い人気を保っていることが分かった。
今回のランキングから見えることは
「LIFULL HOME'S 総研」の副所長でチーフアナリストの中山登志朗氏は、賃貸ユーザーにとって「テレワークやオンライン授業の拡大により、必ずしも便利な都心周辺に居住する必要がなくなれば、感染リスクを避けて郊外への意向が郊外化するのは当然」だと指摘する。また、「『都心と同じ家賃でより広い賃貸物件へ』ではなく『都心と同じくらいの広さでより安価な郊外の賃貸物件へ』という住み替え傾向が多く見られる」と分析する。一方、購入ユーザーは依然として利便性重視が多数を占めていると指摘する。
総務省が1月29日にまとめた2020年の住民基本台帳人口移動報告によれば、東京からの転出者数は前年比4.7%増の40万1805人となった。一方、東京への転入者は同7.3%減の43万2930人だ。コロナ禍で人の流れが大きく変わっているが、住まい選びにもその影響が出ていると考えられる。
今回の調査は「LIFULL HOME'S」のユーザーを対象に、2020年1月1日〜12月31日に実施した。「LIFULL HOME'S」に掲載された首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)における賃貸物件・購入物件のうち、問合せの多かった駅名をそれぞれ集計した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- レゴランドってそんなにひどいの? 家族を連れて行ってみた
「隣接する商業施設からテナントが撤退」「水筒の持ち込み禁止」などのニュースで注目を浴びているレゴランド。ネット上では酷評する声もあるが、実際はどうなのだろうか。記者が家族を連れて遊びに行ってみた。 - スシローとくら寿司 「価格帯」と「シャリ」から見えた戦略の“決定的”な違いとは
大手回転寿司チェーンのスシローとくら寿司。標準的な寿司の重さはほぼ一緒。しかし、価格とシャリの違いから戦略の違いが見えてきた。 - 「本当に住みやすい街大賞2021」が発表 3位は辻堂、2位は大泉学園、1位は……
住宅ローンを手掛けるアルヒが「本当に住みやすい街大賞2021」を発表。同社のデータを基に住宅や不動産の専門家らが選定した。 - 「100円×3個=301円」問題でセブンが公式に謝罪 見習うべきは「イオン方式」か
「税込100円×3個=301円」問題で混乱が起きたセブン。お客が困惑した根本原因は事前告知が不足していたことだ。ただ、イオンが採用する価格表記を採用する道もあったかもしれない。 - スーパーの「アピタ」と「ピアゴ」がどんどん“ドンキ化” 一方で住民から不安の声も
スーパーの「アピタ」と「ピアゴ」が“ドンキ化”している。運営会社は2022年をめどに、約100店舗を業態転換する方針だ。その一方で、生まれ変わる予定のアピタ岐阜店の周辺住民からは不安の声が出ている。