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吉野家の牛丼はテクノロジーでおいしくなるか? 「肉鍋全力センシング」の実証実験を開始:現場をサポート
吉野家は牛丼の調理工程にAIとIoTの技術を導入する実証実験を開始する。スタートアップ企業と組んで、パートナー企業を公募した。その結果、「肉鍋全力センシング」を提案した企業と組むことになった。
吉野家は2月10日、牛丼の調理工程にAIとIoTの技術を導入する実証実験を開始すると発表した。経験が浅い店員でも、牛丼をおいしく調理できるようにサポートするのが狙い。
2020年11月、吉野家はAI/IoTシステムを手掛けるIdein(イデイン、東京都千代田区)と共同で「オープンイノベーションプログラム『牛丼テック』」を開催すると発表した。これは、商品の品質を向上させ、従業員の働きやすい環境を実現するために、AI/IoTシステムを活用する取り組み。吉野家とIdeinは「牛丼テック」を推進するためのパートナー企業を公募した。パートナー企業には、吉野家の実店舗で実証実験をする機会が与えられるだけでなく、店舗で計測したビッグデータを活用できるといったメリットがある。
公募の結果、IoTを手掛けるアイオーティードットラン(仙台市)が提案したソリューション「肉鍋全力センシング」を採用することにした。
この技術はどういったものなのか。吉野家の広報担当者によると、牛丼を調理する手順や加熱する温度はマニュアル化されていたが、最終的なタレの味を決めるのは店長の経験や勘に頼っていた。そこで、経験が足りない従業員でもおいしい牛丼が調理できるようにサポートする技術を開発するのが狙いだという。
牛丼テックは、吉野家の調理工程をどう変えていくのか。
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