パソナの淡路島移転は「島流し」なのか? 移住した副社長が感じた“思った以上のポテンシャル”とは:アフターコロナ 仕事はこう変わる(2/6 ページ)
パソナグループは、東京にある本社機能の一部を淡路島へ移転させている。移住した副社長に環境や社員の働き方がどう変わったのか聞いた。副社長は思った以上のポテンシャルを感じている。
淡路島はどんな場所なのか
渡辺副社長は、「淡路島は東京近郊で言うと、湘南のようなところ。しかも、生活コストは湘南よりかなり安い」と断言した。
確かに、1998年に明石海峡大橋ができるまでは、淡路島には船でしか行くことができず、本州から近くに見えても「遠い」という感覚はあった。しかし、架橋されて以来、関西(特に兵庫県南部)の住民にしてみれば、淡路島のイメージは「休日に気楽に行ける都市近郊のリゾート」や「観光地」へと大きく変わっている。
例えば、神戸淡路鳴門自動車道の淡路サービスエリア(SA)では観覧車が回っている。また、SAに連結された淡路ハイウェイオアシスと兵庫県立淡路島公園には、淡路島の食材を生かしたレストラン、約5万平方メートルもの広さを誇る芝生広場や四季の花が咲き誇る「花の谷」、明石海峡大橋や大阪湾を一望できる展望台もあって、このエリアだけで1日過ごせるほどだ。
淡路SA下りには、スターバックスコーヒーの店舗もある。一帯はにぎわっており、休日には駐車場が満車になる日も少なくない。
ちなみに、明石海峡の対岸である神戸市内の高速舞子バス停から、淡路SAに隣接する淡路ICバス停まで、路線バスでわずか7分ほどである。
高速舞子バス停は、JR舞子駅と山陽電鉄舞子公園駅の駅前にあり、スムーズに乗り換えて神戸や大阪に出られる。JRでは、舞子から神戸の中心、三宮駅まで25分ほど。大阪駅までは45分ほどだ。
淡路島に住んで、神戸や大阪まで通勤・通学する人も少なくない。
このように、交通アクセスや観光施設の充実度を見ていくと、渡辺副社長が「淡路島は関西の湘南」と語るのも、あながち持ち上げ過ぎとはいえないようだ。
パソナが淡路島で何を仕掛けようとしているのか。そもそも、淡路島はどういう場所なのかをまとめてみた。
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