あわあわあわ! なぜアサヒビールの「生ジョッキ缶」から、泡が次々に出てくるのか:水曜インタビュー劇場(クレーター公演)(6/6 ページ)
缶のフタを開けると、泡が自然に発生するビールが登場する。アサヒビールは4月に「生ジョッキ缶」を発売。缶ビールといえば泡がたたない構造をしているのに、なぜこの商品は泡が出てくるのか。同社の担当者に開発秘話を聞いたところ……。
容量340mlの理由
中島: 「ダブルセーフティー構造」になっていまして、実際に手で触っても口で触れても、鋭利な感触はありません。この技術は日本独自のものでして、高価格帯の食品缶詰で採用されたことはあるのですが、飲料缶では初めてなんですよね。
土肥: 確かに、手で触れても痛さを感じないですね。滑らかでスベスベといった感じ。最後に、重要な質問を。容量を見ると、「340ml」と書いていますよね。通常、350mlなのに、なぜ10mlも少ないんですか? コスト的に厳しいので、わざと減らしたとか?
中島: いえ、そういうわけではございません。容器の内側にクレーターを設けたことで、350mlを入れようとすると、フタが閉まらなくなったんですよね。ということもあって、10ml減らすことになりました。
土肥: なんと! 手で触れても凹凸を感じないのに、そのぶんの体積が積み重なって、ビールがあふれてしまうということですね。であれば、次は「それでも、あふれない350mlの缶ビール」を開発してください(笑)。本日はありがとうございました。
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