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1000円に手を出す「ダイソー」と100円にこだわる「セリア」 コロナ禍でも好調な業界に変化:長浜淳之介のトレンドアンテナ(6/7 ページ)
コロナ禍でも100円ショップ業界が好調だ。「2強」のダイソーとセリアでは戦略が大きく異なる。キャンドゥとワッツの独自戦略にも迫る。
キャンドゥとワッツの戦略
キャンドゥについて、PLAN-Bは「シンプルでスタイリッシュなデザインの日用品が多く、こだわり品質のプライベート商品も展開されている」と分析する。また、人気の主婦ブロガーMariさんとのコラボ商品「LOVEHOME」シリーズは、デザイン性の高さでヒットした。
ワッツの票が伸び悩んだのは、自社の有力ブランドが「meets.」「シルク」と3分されているので、知名度が劣るからだと思われる。
ダイソーとセリアは、ショッピングセンターや大型量販店に大型店の出店を加速させている。一方、ワッツは生活雑貨に特化し、スーパーに小型店を出店したり、委託販売を推進したりと、2社が出てこない隙間を狙って上手にローコストの商売をしている。
送料が商品に比べて高くつくので、100円ショップの商品は通販に向かないというのが通説だ。しかし、ワッツの通販は軌道に乗ってきているそうだ。
このように、2強の盲点を突けば、キャンドゥとワッツにはまだまだ成長の余地がある。
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