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貝印、脱プラスチックの「紙カミソリ」を商品化 ハンドル部分は組み立て式:SDGs商品として展開
貝印は4月、ハンドル部分に紙を使用した「紙カミソリ」の販売を開始する。従来製品と比べて98%のプラスチックを削減。SDGsをコンセプトとした商品として展開する。
刃物メーカーの貝印は3月2日、ハンドル部分に紙を使用した「紙カミソリ」の販売を4月に開始すると発表した。従来製品と比べて98%のプラスチックを削減。SDGs(持続可能な開発目標)をコンセプトとした商品として展開する。
紙カミソリは、ハンドルに紙、ヘッド全体を含む刃体に金属を使用した使い捨てカミソリ。同社によると、リンス構造を備えた金属ヘッドと紙ハンドルのカミソリの商品化は世界初だという。
本社がある東京と製造拠点を構える岐阜の社員5人が部門横断で集まり、総合刃物メーカーとしての知見を活用して紙素材に着目したカミソリを開発。SDGsコンセプト商品として商談会で展示したところ、予想以上の反響があったことから商品化に踏み切った。
ハンドル部分は、販売時には厚さ約5ミリの板状になっており、使用時に組み立てる。重さは約4グラムで、軽くコンパクトな形状に仕上げた。構造は紙スプーンや牛乳パックから着想しており、ハンドルの持ちやすさや切れ味はプラスチック製のカミソリと比べても劣らないという。また、耐水性にも優れており、水やお湯にぬれても使用できる。
価格は5色セットで税込1100円。4月1日から事前予約を開始し、4月22日から公式オンラインストアで販売する。その後、2021年秋には全国の小売店などで販売を始める予定だ。
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