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コロナ下の地震や台風…… 避難所の“たらい回し”を防げ! 混雑状況を可視化するIT企業の挑戦:自治体職員の負担も減らす(2/4 ページ)
感染防止のため、避難所の定員を少なくする自治体が増えている一方、災害時に定員オーバーの避難所を“たらい回し”にされる危険性が高まっている。IT企業のバカンは自社サービスを提供して、課題解決を目指す。
情報共有の仕組み
混雑状況の配信は、リアルタイム空き情報配信プラットフォームの「VACAN(バカン )」を利用して行われる。VACANには、利用者の近くにある店舗などの混雑状況を一覧できる「VACAN Maps」という機能がある。この機能は、20年6月に関東エリアで正式サービスを提供し始めたばかりだ。
災害発生時、避難する住民はVACAN MapsにPCやスマートフォンでアクセスする。すると、各避難所の混み具合が「空いています」「やや混雑」「混雑」「満」の4段階で表示される。混雑状況は、各避難所にいる職員がインターネット上にある管理画面から操作して更新する。
この機能は実際の災害時にも使用された実績がある。
20年9月に九州を襲った台風10号。宮崎県日南市は、避難所の混雑状況をVACAN Mapsを通じて住民に告知。危機管理課の担当者は「市民からは『分かりやすかった』との声が寄せられた。『分かりにくかった』はない」という見方を示した(出所:毎日新聞20年9月9月付「台風10号 スムーズに避難所利用 日南市が混雑情報を提供」)。
この機能は現在、60以上の自治体で導入されている。バカンは2月だけで、東京都世田谷区、神奈川県大和市、千葉県八千代市、静岡県裾野市、大阪府泉大津市、茨城県常総市などと避難所の混雑情報配信に関する協定を締結している。
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