2015年7月27日以前の記事
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人事の課題をHRテックで解決 Thinkingsが掲げる「採用の解像度を上げる」ビジョンとは業務の複雑化とツールの乱立が課題(3/4 ページ)

採用の応募チャネルの増加、通年採用の普及など、企業の採用活動は多様化・複雑化し、担当者の業務は煩雑になった。採用のミスマッチをなくしていくことが経営課題にもなっている。HRテック企業の社長と投資家の目線から現状の採用についての問題点を語る。

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HRテックツールは多すぎる

 本間氏はさらに、Thinkingsに解決を期待したい点と前置きした上で、日本のHRテックの課題を挙げた。それは、HRテックのツールが多すぎることだ。

 「HRテックはツールがありすぎて、どのツールが本当にいいのか評価が難しいと感じています。今回投資するにあたって、いくつかの企業にヒアリングしても、どのツールが使いやすいのかについては意見がバラバラでした。人事担当者も違いをよく分かっていないことがあります。

 すでに会計ソフトなどは、厳しい競争の中で評価にさらされてきました。おそらく、人事の領域も今後そうなっていくと思います。いいものが残っていくためには、データやエビデンスを出していく必要があるのではないでしょうか」

 この課題に吉田氏は、「SONAR ATS」では利用している企業のデータから見える採用課題の傾向をもとに機能開発を進め、足りない部分を他社のツールと連携することで「効果のある採用を実現したい」と意欲を語った。

 「採用がうまくいくのは、企業側の理念と、応募者側の思いが重なったときだと思います。しかし、企業側としては求人を作って流通させてから、応募の受付、面接、採用と、入社までにいろいろなことがあり、見るべき情報が多すぎて、採用のハードルが高くなっています。

 本間さんが指摘した通り、採用のツールが乱立していて、現状では決定版と言えるものはないと思います。求人情報を流通させて適切にターゲットに届かせることと、応募から人材を見極めることは、HRテックがテクノロジーで解決すべき課題だと考えています。

 SONAR ATSには採用ツールや、マッチングの実態についてのデータが蓄積されています。今後はオンライン面接の分析や、入社して5年後、10年後にどう活躍しているのかといったデータも活用されていくのではないでしょうか。こうしたデータを管理しながら、いかなる機能を開発していくのか、他社とどのように連携していくのかを考えて、効果的な採用を実現したいですね」

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