インサイドセールスは「コール数をKPIにするな!」 疲弊や不正を招かない目標設定とは:ヴィジュアル系が語る!会社を強くするインサイドセールス(4)(2/3 ページ)
インサイドセールスの組織では、「1日何件コールしているか」をKPIとして設定している場合が多いです。しかし、この目標設定は現場を疲弊させてしまう恐れがあります。どうしたらいいのでしょうか。
架電だけがインサイドセールスではない! その他の活動も計測せよ
活動の基準値を作る際に重要なのは、電話以外の活動もカウントすることです。
最も分かりやすい例がメールです。文章作成やメールでのアポイント取得が得意な人がいる場合、メールでの活動も電話と同等に考え、基準値に含むべきでしょう。
電話・メール以外の手法もあります。例えば、私はSNSを積極的に活用しています。Twitter、note、Instagram、Voicyなど、各SNSから積極的に発信することにより、SNSのアカウントにDMで問い合わせが入り、アポイントを取得しています。この際のポイントですが、興味を持ってくれた方が各SNSに遷移できるようにプロフィールにそれぞれのURLをなるべく記載し、導線を作ってあります。また日々送付しているビジネスメールの署名欄からSNSアカウントに入れるようにすることもあります。
私の所属するホットリンクでは、営業に関わるメンバー全員がSNSで個別に発信を行っています。メンバー同士でSNS上でリツイートやシェアを行うことで、情報の拡散も行えます。また、各メンバーのSNSアカウントにDMが送れるので、問い合わせの窓口が多いというメリットもあります。
インサイドセールス以外のメンバーにDMで問い合わせが入った場合も、インサイドセールス担当と連携し、アポイント取得をしています。SNS経由の場合ですと、日々の発信でどのような仕事をしているかや人柄までも知っていただいていることもあり、商談はとても行いやすいです。
上記は一例に過ぎませんが、自社の場合はどのようなインサイドセールスが可能なのか、電話とメールだけに固執せずに考えてみることをおすすめします。それらの活動を総合して、活動の基準値をつくり、活動量を計測しましょう。
商談の「量」と「質」、どちらが大事なのか?
商談の「量」と「質」、どちらを大事にすべきなのか。インサイドセールスの組織を運営する上で、頻繁に起こる議論ですが、私は結論として「状況による」と考えています。「状況によりどちらを大事にするのかを柔軟に変えるべき」ともいえるでしょう。
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