東京メトロ、空いている時間帯・曜日の利用でポイント付与 土日祝日を2000円で乗り放題に
東京メトロは、メトロポイントクラブの「デイタイムポイント」の新設と、「休日メトロ放題」のトライアルの実施を発表した。空いている曜日や時間帯の利用を促す狙い。
東京メトロは、メトロポイントクラブ(以下メトポ)の「デイタイムポイント」の新設と、「休日メトロ放題」のトライアルの実施を発表した。空いている曜日や時間帯の利用を促す狙い。メトポは、あらかじめ登録したPASMOで東京メトロ各線を利用すると、乗車日数や回数に応じたポイントを付与するシステム。貯(た)まったポイントは10ポイント10円単位でチャージできる。
「デイタイムポイント」では、平日の午前10時30分から午後4時30分までの利用で1日あたり5ポイントを進呈するという。サービス開始予定日は7月1日。この「デイタイムポイント」は、現在の「デイリーポイント」からの制度変更となる。
また、新サービスの「休日メトロ放題」は、対象月の土日祝日にPASMOのチャージ残額で利用すると、翌々月に利用料金を全額ポイントで還元する。登録料として月額2000円(税込)を事前に支払ってもらうことで、顧客にとっては実質2000円で乗り放題になるように設定した。2021年の秋頃にトライアルを実施する予定だ。
同社の山村明義社長は、「ポストコロナになってもテレワークなどが浸透し、働く場所や時間を今より選択できる社会になり、お客の需要は縮小していくとみている。新しい利用を促進して、減少した部分を回復させたい」とコメントした。
東京メトロは、コロナ禍での相次ぐ緊急事態宣言や外出自粛、テレワークの普及により利用者が減少し、20年4月〜12月の9カ月間で351億円の赤字となった。これは04年の民営化以来初めての赤字だ。新しい生活様式が推奨される中、外出利用を促進する取り組みで、経営回復を狙えるか。
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