宅配便数が過去最多に! 配達効率89%向上のDXアプリで人手不足解消なるか:約6000人が利用(3/5 ページ)
コロナ禍でEC需要が急増している。宅配業界の人手不足はますます深刻になっているわけだが、そうした課題を解決するために、あるサービスが話題になっている。それは……。
アナログな物流業界のDXを担う企業向けクラウド
20年12月には、物流会社向けの配達管理システム・TODOCUクラウドもリリースした。TODOCUサポーターの機能に加えて、すべての荷物に対する担当配送員の割当、配送状況のリアルタイムチェック、配送員の位置情報確認、配送員の記録メモの共有などが可能だ。
初期費用は必要なく、1端末あたりの月額利用料は3800円となる。現段階のターゲット層は、ヤマト運輸や佐川急便といった誰もが知る大手の物流会社ではなく、その下請けとして機能する中小の物流企業だ。
「これも業界構造の課題なのですが、中小の物流企業ではオペレーションの大部分がいまだにアナログなんです。配達員さんは大元のクライアントである大手物流企業の端末を使って配送情報を管理しているため、大元の企業ではリアルタイムで配送情報が閲覧できますが、下請けの中小企業には何の情報も届いていません。そのため、中小企業では管理不足により配送遅延が起きたり、リソースの有効活用ができなかったりと課題が絶えません」
そこで、配送ステータスや配送員情報を一元管理できるTODOCUクラウドが活躍するというわけだ。導入企業からは、「これまで配送員の状況を電話で確認していたが、導入後は通話時間が半分以下にまで削減できた」といった声が出ているという。
ITに強い企業特徴を生かし、物流会社向け、荷主向けそれぞれにカスタマイズも提供している。例えば、物流会社が保有しているシステムとの連携により既存システムをアップデートして利用できたり、荷主自身が配送ステータスや配送員の位置情報を閲覧できるようにしてカスタマーサポートを充実させたり、などの事例がある。
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