宅配便数が過去最多に! 配達効率89%向上のDXアプリで人手不足解消なるか:約6000人が利用(5/5 ページ)
コロナ禍でEC需要が急増している。宅配業界の人手不足はますます深刻になっているわけだが、そうした課題を解決するために、あるサービスが話題になっている。それは……。
8000万円を調達し、家具販売のロウヤとも提携
20年8月、207は家具・インテリアの通信販売サイト「LOWYA(ロウヤ)」を展開するベガコーポレーションと環境エネルギー投資を第三者割当増資の引受先とした総額8000万円の資金調達を実施。この資金を元に、TODOCUサポーターの機能やスキマ便の地域拡張、事業加速に向けた採用活動の強化を目指す。
「この4月にはTODOCUサポーターの有料機能として、伝票情報の画像認識サポートにオペレーターの手入力を導入する予定です。これまでは、ひずんだ手書き文字などは正しい自動認識が難しかったのですが、アップデート後は手書きでも100%に近い精度で読み込みができるようになります。写真撮影から15分以内のスピード感で提供する予定です」
ベガコーポレーションと協業し、ロウヤでの家具配達時にTODOCUサポーターを導入することで、再配達の課題削減にも挑んでいる。
「物量が大きい家具は1件あたりの配送単価が高く、そのぶん再配達の負担も重くなります。連携することで再配達を減らし、配送効率効果を発揮できればと考えています。まだ実験段階ですが、これがうまく機能すれば同業他社との連携を進める可能性もあります」
業務委託の従業員も含めると20人規模の組織に成長した207は、開発部隊の強化や配送拠点の拡大にも積極的な姿勢を見せている。
「全国に20万人いるすべての配送員に使ってもらうためには、まだまだ機能不足です。開発速度を上げるために、エンジニアを中心とした採用活動に注力する必要があります。スキマ便の配送をより効率化し、日本全体の物流のラストワンマイルを底上げするには、高密度な配送拠点の配置も欠かせません。駅、オフィス、車両などの空きスペースのシェアリングによって、2024年までに配送拠点数1万への拡大を目指します」
写真提供:207株式会社
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