「焼売ブーム」到来!? かつや、大阪王将、味の素が熱烈に注目:長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/7 ページ)
焼売に注目する企業が増えている。かつや、大阪王将、味の素が相次いで個性的な商品を投入。コロナで苦しんでいる居酒屋を救う可能性もある。
冷凍食品で焼売の売り上げ増
冷凍食品では、焼売の売り上げ増が目覚ましい。
冷凍焼売でトップシェアを持つ、味の素冷凍食品では、2016年に発売した「ザ★シュウマイ」が好調。20年8月以降、売り上げは前年比2桁以上の伸長が続いている。男性をターゲットにしており、パンチのある味が特徴。一方で40〜60代の購入者が多く、なかなか若者には浸透しないという悩みを抱えていた。
そこで、21年2月14日に新商品「大海老焼売」を投入。ジューシーな豚肉に大ぶりのえびがゴロっと入り、コクが深くて海鮮のうまみがきいており、上品でやさしい味わいが特徴だ。えびの他にも、いか、しいたけ、たまねぎなどの素材を加え、ホタテだしのうまみが素材の味を引き立てている。
肉主体のしっかりとした味わいでご飯がガツガツ進む「ザ★シュウマイ」とは真逆の商品で、女性や若者をどれだけ取り込めるか。注目の戦略商品である。
マルハニチロも焼売強化
マルハニチロでも有名店「赤坂璃宮」のオーナーシェフである譚彦彬氏が監修した「新中華街」シリーズにて、20年3月から「五目シュウマイ〜香りと旨み〜」を全国で発売した。
同社の調査によれば、従来品の焼売に対して特に女性が「味が濃い」「脂っこく味が単調で食べ飽きる」「1個当たりの大きさが合ってない」といった不満を抱いていた。そこで、適度な大きさで薄味ながらうまみがあり、飽きの来ない焼売を開発した。夕食の献立に推奨している。
豚肉、鶏肉、たけのこ、たまねぎ、しいたけ、千ぎりしょうがを使用し、具材感を感じるように仕立てた。鶏がらとホタテのダブルスープとし、塩分を抑えた味付けと、適度な食べやすいサイズもポイントだ。味の素冷凍食品「大海老餃子」との販売競争になりそうである。
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