想定の5倍以上! なぜデロンギのサブスクは「受付→停止」を繰り返すのか:水曜インタビュー劇場(コーヒー公演)(5/6 ページ)
デロンギ・ジャパンのサブスク「ミーオ!デロンギ」が売れに売れている。受付を開始したところ、すぐに完売。再開しても、すぐに完売。注文が殺到しているようだが、なぜこのようなことが起きているのか。同社の担当者に話を聞いたところ……。
“ひっそり”と再開
木村: 先ほども申し上げたように、世界的に全自動マシーンの需要が高まっているんですよね。本社の担当者に「日本に送ってください」と伝えても、「本当に? たまたまサブスクが当たっただけでは?」といった感じで、なかなか信じてもらえませんでした。在庫の取り合いが続いていたのですが、昨年11月のときと比べ、3倍の数を確保することができたので、今年の2月に再開しました。
土肥: 2月15日に再開して、17日の夕方には想定数を超える。そして、18日には再び停止を発表しました。
木村: 在庫数は増やしたものの、3日しか持ちませんでした。前回以上に一気に注文を受けたので、物流に負担がかかってしまったんですよね。というわけで、分散しなければいけないと思いました。
3月に再開したときには、1日の上限数を設定しました。公式サイトで“ひっそり”と再開したものの、初日は2時間ほどで売り切れ。2日以降も5分ほどで売り切れ。そして、6日目にすべての在庫がなくなってしまいました。1日の注文数は平準化できたのですが、需要はどこまであるのか分からないといった感じでして……。
完売するのに初日は5分、2日目は10分、3日目は1時間、4日目は24時間といった具合になれば、お客さまの熱が冷めているのかなと判断することができる。しかし、再開したとたんに売り切れてしまうので、お客さまの“熱”がどこまで深くて、どのくらいの数があるのかよく分からないんですよね。
土肥: 開始→停止→再開→停止→再開→停止といったことが続くと、お客から「品薄商法じゃねえのか」といった声が出てきそうですね。
木村: そこはとても心配していまして、この状態が1年ほど続くとさすがによくないので、今年の夏ごろが“土俵際”なのかもしれません。
土肥: 新型コロナの影響で、巣ごもり需要が伸びている。その影響はコーヒーマシンにも出ているようですが、それにしてもなぜデロンギのサブスクがここまでウケているのでしょうか?
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