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スピード経営で知られるアイリスオーヤマ、問題発生のたびに躍進できたワケ家電メーカー進化論(5/5 ページ)

アイリスオーヤマは、コロナ禍でもマスク生産拠点をいち早く国内に構えるなど、スピード経営を実践し続ける企業の1つ。アイリスオーヤマ 代表取締役社長 大山晃弘氏に、時代の流れに素早く対応するスピード経営の秘訣と、時勢を見極める製品展開、今後の事業構想について話を聞いた。

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 あとは意外なところでは、業務用掃除機もあります。今年2月にソフトバンクロボティクスとのジョイントベンチャー「アイリスロボティクス」を設立しましたが、そこでAI除菌清掃ロボット「Whiz i」を提供しています。


アイリスロボティクスが提供するAI除菌清掃ロボット「Whiz i」。最初にルートを設定すれば、ロボットが障害物などを避けながら自動的にエリア内を清掃する。新型コロナ患者のいる病院での米国の調査結果によれば、ウイルスが最も付着しているのが換気フィルター、次が床面だという。Whiz iは人を介さずに、この床面を強力に清掃できる

――アイリスオーヤマといえば自社開発・自社生産という印象があったため、ソフトバンクロボティクスとのジョイントベンチャー設立には驚きました

 加速度的な広がりを見せている今のテック系の技術に関して、すべて自社で開発するのは正直無理だと思っています。とはいえ、アイリスオーヤマとしては先端技術を搭載した家電の利便性ももちろん捨てるわけにはいきません。今後もスタートアップ企業や有力なパートナーさんと、協業や創業を行っていきたいですね。

 アイリスオーヤマは販売網も広いうえに、エンドユーザーとのつながりも強い。一方、他社の技術系の方はお客様の声を知らないことが多い。「技術は凄いけれど使い勝手が悪い」という製品が生まれる原因も、このあたりにあると感じています。

 協業を通じて、当社がお客様の声をくみ上げた企画を立て、パートナーさんに技術を提供してもらい、我々の広い販売網で売る、そういった付加価値の高い関わり方ができると思っています。


震災やコロナ禍といった社会課題の解決で、事業拡大も行ってきたアイリスオーヤマ。今後は、他社との協業を通して、さらなる社会貢献と拡大を目指すという
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