急増する「焼肉の和民」が「牛角」の脅威に!? コロナ禍の“有望市場”を制するのはどこか:長浜淳之介のトレンドアンテナ(3/5 ページ)
ワタミが展開する「焼肉の和民」が好調だ。2020年10月に1号店をオープンしてから、3大都市圏で23店にまで拡大。同じ立地の「牛角」を脅かす存在になりつつある。
焼肉の和民の戦略とは?
それでは、焼肉の和民の内容を詳しく見ていきたい。
焼肉の和民は、「ワタミカルビ」と「和民和牛」を看板メニューとする業態だ。
ワタミカルビは、希少部位プレートフィンガー(中落ちカルビ)を、独自のタレで味付けた看板メニュー。Sサイズを429円という低価格で提供しており、値段以上の価値を追求した顧客満足度が高い商品である。
また、和民和牛は独自に開発したブランド和牛。牛本来のうま味やアミノ酸が豊富に含まれており、低脂肪・低カロリーのヘルシーな和牛としている。「和民和牛カルビ」(649円)などがある。
3月からはコロナ禍で影響を受けた生産者たちを支援するため、A5黒毛和牛の仙台牛(関東の店舗)や薩摩牛(関西・東海の店舗)のカルビも提供しており、カルビのメニューが特に充実している感がある。
サイドメニューのオーガニックリーフのサラダ、エイヒレの炙り焼きのような居酒屋メニュー、ラーメン、各種デザードなどは、居酒屋としてのDNAを継承する要素もある。フードメニューは全140種に上る。
ドリンクメニューも、ソフトドリンク、お酒を合わせて80種類ほどと豊富にそろえている。
単品だけでなく、テーブルオーダーによる100分の食べ放題を実施しており、3種類のコースがメインである。
具体的には、55品「わいわいカルビコース」(3168円)、110品「和民カルビコース」(3828円)、130品「極上A5和牛コース」(4818円)となっている。それぞれ、小学生は半額、未就学児は小学生の半額、0〜3歳は無料、65歳以上が400〜500円引きだ。
わいわいカルビコースは、厚切りを含む3種類のカルビをメインに据えていて、サラダ、ご飯、スープ、クッパ、うどん、冷麺、ラーメン、デザートなどのサイドメニューも充実。和民カルビコースはワタミカルビ、極上A5和牛コースはA5黒毛和牛が売りとなっている。
全体的に、小さい子どものいる家族、高齢者に恩恵があり、価格が高いコースほどお得感が増す設計になっている。
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