コラム
1年間で4万台以上! ネットワークカメラ「ATOM Cam」が売れている秘密:あの会社のこの商品(1/6 ページ)
2019年に創業したアトムテックは、ネットワークカメラ「ATOM Cam」を1年間で4万台以上販売した。高性能でありながら圧倒的な低価格を実現したことがヒットの理由だが、なぜ低価格で販売できたのか? 誕生の経緯から追ってみた。
防犯、家族やペットの見守りのためにネットワークカメラの導入を検討したものの、値段が高くて断念したことはないだろうか? しかしアトムテックの「ATOM Cam」なら、値段を理由に諦めることはないだろう。1台2500円と激安だからだ。
2020年5月に一般販売された「ATOM Cam」は、撮影した映像をスマートフォンやPCでリアルタイムに見ることが可能。Wi-Fiに接続して、専用スマートフォンアプリで簡単に設定することができる。ほかにも次のような特徴を持っている。
- 1080PフルHDに対応した高画質
- 高感度CMOSセンサー搭載で、月明かり程度の光があればカラー撮影可能
- 赤外線ナイトビジョン搭載で、暗闇でも9メートル先まで鮮明に映せる
- 動体検知機能で留守中の子どもやペットの動き、屋外の鳥や動物はもちろんのこと、留守宅中の不審な動きを察知したらスマートフォンにアラートを送信
- 1つのスマホアプリで複数台の管理が可能。1画面で一度に4台まで確認できる
- タイムラプス動画の撮影が可能
- 14日間無料クラウドストレージ提供
- クラウドストレージとセッション認証に日本版AWS(アマゾン ウェブ サービス)を使用
- 連携サーバー上のほか、本体上で特定のAI分析ができるEdge AIを採用
2500円とは思えないほどの高機能。むしろ安すぎるとさえ思える。しかも販売は自社サイトとAmazonのみの販売ながら、これまでに4万7000台以上を販売している(クラウドファンディングで先行販売した分も含む)。
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