タイム誌初の「世界の企業100選」 日本企業は入ったのか?:世界を読み解くニュース・サロン(2/4 ページ)
米国のタイム誌がビジネスパーソン必見の特集を組んでいた。特集名は「世界でもっとも影響力のある100社」。どんな企業が選ばれていたのか、日本の企業は……?
意外な企業も登場
地平線上に輝いて見える企業を並べたらしく、これからの世界を形作っていく各分野の注目企業が登場している。グローバルでビジネスを展開している人たちには聞き慣れた名前も多いと思うが、意外な企業も登場している。
とはいえ、「信頼性はあるの?」と思われたかもしれないが、筆者は一定レベルで信頼できると感じた。なぜなら、国家間の価値観の違いに翻弄(ほんろう)されて、国際市場からの排除など憂き目に遭っている中国資本の有名企業もいくつか登場するからだ。米国の雑誌ではあるが、中立に企業の「価値」を評価している姿勢がうかがえた。
さて選ばれた100社だが、企業は5つのカテゴリーに振り分けられており、先駆者的企業、リーダー的企業、革新的企業、巨大企業、創造的破壊企業となっている。
まず先駆者的企業のカテゴリーをみると、日本であまり知られていない企業が多い。例えば、ハリウッド女優のリース・ウィザースプーンが立ち上げたメディアのハローサンシャイン。女性をターゲットにしたメディアで、ウィザースプーンが本を紹介するサービスや、映画などの映像制作にも乗り出している。新たなメディア企業として注目されている。
また、出会い系アプリの企業も選ばれている。今世界では多くのカップルがオンラインで知り合っている。米国では、カップルの出会い方でもっとも多いのはオンラインで39%。次いで、バーやレストランが27%、友人の紹介が20%と続く。英国でもオンラインでの出会いは29%に対し、リアルは24%というデータがある。
今回タイム誌が選んだのは、バンブルという会社だ。このアプリの特徴は、安全に特化していることが挙げられる。ハラスメント的な動きをしたり、怪しい会員はすぐに追い出されるという。
このほか、オートミールから作ったミルクを提供しているオートリーや、植物由来の人工肉を製造しているビヨンド・ミート、瞑想などができるとして7000万人の利用者がいるアプリを提供するヘッドスペースなどが取り上げられている。
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