連載
救世主は「ハンバーガー」!? 松屋、鳥貴族、ロイホが続々と参入するワケ:長浜淳之介のトレンドアンテナ(6/6 ページ)
外食大手が続々と「ハンバーガー」に参入している。コロナ禍で生き抜くために各社知恵を絞る。その背景とは?
業態開発の巧者がチャレンジ
マクドナルドは、20年2月に期間限定で発売したバンズをライスに変更した「ごはんバーガー」が反響を呼び、同月の既存店売上高が前年比14.7%増となった。その後も何度か再登場していることから分かる通り、ライスバーガーの需要は高い。
こめ松は既存の松屋のキッチンやメニューを活用しての出店なので、ローコストかつローリスクでの運営ができる強みがある。
以上のように、ハンバーガー市場には、チキンバーガー、プチグルメバーガー、ライスバーガーなど、既存のチェーンとは差別化したアプローチで、新しい専門店が登場している。しかも、多くは他の外食分野で成功した、業態開発の巧者がチャレンジしているのが特徴だ。
コロナ禍が長引く状況で、店内飲食よりテークアウト、デリバリーといった風潮を追い風に、どこまで伸びるだろうか。期待してみたい。
著者プロフィール
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)など。
関連記事
- レゴランドってそんなにひどいの? 家族を連れて行ってみた
「隣接する商業施設からテナントが撤退」「水筒の持ち込み禁止」などのニュースで注目を浴びているレゴランド。ネット上では酷評する声もあるが、実際はどうなのだろうか。記者が家族を連れて遊びに行ってみた。 - マクドナルドとモスバーガー 「トマト」の使い方から見えた戦略の“決定的”な違いとは
ハンバーガー業界の2トップ「マクドナルド」と「モスバーガー」。原価率や広告宣伝費から戦略の違いが見えてきた。マクドナルドの圧倒的強さの秘密にも迫る。 - 最安バーガーは1000円 モスが最高級店をオープンする狙いを現地で確かめた
モスバーガーの最高級店舗「MOS PREMIUM(モスプレミアム)」が登場。最も安いハンバーガーでも1000円という強気の価格設定。どのような商機があるのか、店舗に行ってみた。 - 新成人が「欲しい車」ランキング 3位はフォルクスワーゲン、2位はBMW、1位は?
ソニー損保が新成人のカーライフ意識調査を実施。普通自動車運転免許の保有率や欲しい車が明らかに。どんな傾向があるのか。 - 最も好きなコーヒーチェーン 3位「ドトール」、2位「コメダ」、1位は?
コーヒーチェーン店の利用に関する調査を実施。最も好きなチェーン店はどこか? 来店する頻度や利用シーンなども分かった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.