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94年の歴史に幕 なぜミズノの淀屋橋店に入ると「ワクワク」するのか週末に「へえ」な話(2/4 ページ)

ミズノの淀屋橋店が94年の歴史に幕を閉じる。もともと本社があったそのビルは、どのような特徴があるのだろうか。ユニークなデザインのエレベーター室があったり、大食堂があったり。その構造は、まるで……。

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エレベーターに注目

 建物の特徴はいくつかあるが、個人的には「エレベーター」と「大食堂」が気になっている。屋上にエレベーター室があって、その建物のデザインに目がいってしまう。ロマネクスデザイン様式になっていて、大きなブラインドアーチと3つの小窓が設置されているのだ。


ロマネスクデザイン様式の屋上エレベーター室。2階に機械があって、そこでメンテナンスを行っていた

 エレベーター室をパッと見ただけで、「これは歴史的価値がありそうだなあ」と感じるわけだが、ビル全体からはそのような雰囲気は漂ってこない。なぜか。94年前に建てられたものの、その後、増床を繰り返し、建物の顔ともいえる道路に面している部分は現代風なデザインになっているからだ。

 その昔、屋上はどのようなことに使われていたのだろうか。エレベーターを使って屋上まで行けることを考えると、何かここで行われていたのに違いない。ミズノの社史を担当している梁川明美さんに聞いたところ、「夏になるとビアガーデンを開くなど、多くの人に利用していただきました」とのこと。


1階南側と北側の扇状の階段

 ちなみに、このエレベーターは当時、「大阪で一番速い」と言われていたそうで。また、エレベーターガールが衣装をまとって、行先階まで案内していたそうだ。

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