改善されない“リモハラ” 在宅勤務で上司との「ストレス」は?:上司に直してほしい点(1/2 ページ)
リモートワークを始めて、1年が経った人も多いのでは。上司とのコミュニケーションをどのように感じているのだろうか。リモートワークをしているビジネスパーソンに聞いたところ……。
リモートワークを始めて1年が経っても、上司とのコミュニケーションにストレスを感じる部下は増加傾向――。企業研修やキャリアコンサルティングを提供するダイヤモンド・コンサルティングオフィス(東京都港区)は、2020年5月から1年以上に渡って在宅でリモートワークを実施し、上司とコミュニケーションを取っている20〜40代会社員543人を対象に調査を実施した。
同社は20年5月にも同様の調査を行った。在宅でのリモートワークにおいて、上司とのコミュニケーションにストレスや不快感を感じたことのある部下は約8割に及んだ。それから1年が経過したが、前年と比較して上司とのコミュニケーションによるストレスが減ったと回答したのは、わずか19.5%にとどまった。
最も多かった回答は「変わらない」(43.5%)で、「かなり増えた」「増えた」が37.0%と続いた。リモートワークという働き方は定着しつつあるものの、上司とのコミュニケーションによるストレスの問題は改善されていないどころか、増加傾向にあることが見て取れた。
ストレスや不快感が増える原因で最も多かったのは、「常に仕事をしているかの連絡や確認」で30.3%を占めた。以下「参加したくないリモート飲み会への勧誘」(19.9%)、「オンラインでのプライベートに関する内容の質問」(18.4%)と続いた。
一方、上司とのコミュニケーションにおけるストレス減少要因は「不要な出社指示が減った・なくなった」が最多で37.7%だった。次いで「参加したくないリモート飲み会への勧誘が減った・なくなった」(32.1%) 、「常に仕事をしているかの連絡や確認が減った・なくなった」(28.3%)だった。
これらの結果から、ストレス増減の共通項目は「参加したくないリモート飲み会への勧誘」「常に仕事をしているかの連絡や確認」の2つ。調査を実施したダイヤモンド・コンサルティングオフィスは、「これらはリモートハラスメント(リモハラ)に該当する可能性がある行為であり、リモハラの有無がストレスの増減に関係している可能性が高い」と分析した。
また、ストレスが減少した39.6%、ストレスが増加した76.6%は、コミュニケーションのストレスは上司以外にもあると回答。特に「他部署」や「取引先」より「同僚」とのコミュニケーションにストレスを感じていた。さらに、上司とのコミュニケーションでストレスが増加した人のほうが、ストレスが減少した人と比べて、他の関係者とのコミュニケーションにもストレスを感じていることがうかがえた。
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