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高島屋、純損失13億円 臨時休業とインバウンド消失で打撃、“百貨店再生”急務:21年3〜5月期
高島屋が2022年2月期第1四半期(21年3〜5月)連結業績を発表。純損益が13億円の赤字だった。主力の百貨店事業の立て直しが急務だ。
高島屋が6月25日に発表した2022年2月期第1四半期(21年3〜5月)連結業績は、純損益が13億円の赤字だった。前年同期(205億円の赤字)と比べると赤字幅は縮小したが、主力の百貨店事業の立て直しが急務だ。
売上高は前年同期比42.0%増の1650億円、営業損益は7億円の赤字(前年同期は73億円の赤字)だった。
売り上げの8割を占める百貨店事業では、前年の臨時休業や営業時間短縮の反動から、入店客数、売り上げともに大きく回復した。しかし3回目の緊急事態宣言の発出を受け、大型店を含む10店舗を臨時休業。インバウンドの売り上げも消失し、「依然としてコロナ禍以前の水準には及ばない状況」(同社)という。
同社は4月、3カ年計画(21年〜23年度)を策定し、コスト構造改革、品ぞろえの見直しによる営業力強化、顧客との関係再構築──などを進めている。初年度は、早期の黒字化を実現するため、営業費の削減に取り組む。
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