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上場外食企業の総売上、約9000億円減 増収した企業は?減収84社、増収10社

コロナ禍の酒類提供禁止や時短営業など多くの制限をかけられた飲食店。帝国データバンクが発表した調査によると、2020年度の上場外食企業の総売り上げは19年度比約9000億円のマイナスとなったことが分かった。逆にコロナ禍で増収した企業もあるという。明暗を分けた要因は?

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 帝国データバンクが6月30日に発表した「上場外食企業の総売り上げ調査」によると、2020年度の総売り上げは19年度比で約9000億円減少したことが分かった。


外食産業が苦境に立たされている(画像提供:ゲッティイメージズ)

 上場外食企業94社のうち、20年度に減収となった企業は84社(構成比89.4%)で、増収は10社(同10.6%)だった。新型コロナウイルス感染拡大による、外出自粛や営業時間の短縮、営業自粛要請などの制限が、大きく影響したと考えられる。


総売り上げは19年度比で約9000億円のマイナス(出所:帝国データバンク)

 増収企業は、日本マクドナルドホールディングス、モスフードサービス、日本KFCホールディングスや、天丼チェーンの「かつや」などを運営する、アークランドサービスホールディングスなどだ。コロナ禍での、テイクアウト需要の取り込みに成功したことが、勝因といえる。


テイクアウト一強の状況だ(画像提供:ゲッティイメージズ)

 84社の減少幅は、「10〜20%未満」が18社で最多となった。次いで、「30〜40%未満」(15社)、「20〜30%未満」(14社)と続いた。


3月期決済で減収になった企業が約半数を占める(出所:帝国データバンク)

 外食企業にとって、経営の先行きが見えない状況が続く。ワクチン接種の加速により、状況の好転が期待される一方で、感染者数が再び増加傾向に転じている状況もある。営業時間や酒類提供の制限動向が、今後のカギとなりそうだ。

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