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年金運用のGPIF、2020年度は過去最高の25%超リターン、37兆8000億円増
公的年金の積立金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、2020年度の運用実績を公表した。運用収益率は自主運用を始めた01年以降で過去最高の25.15%。収益額は37兆7986億円となった。
公的年金の積立金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、2020年度(20年4月〜21年3月)の運用実績を公表した。運用収益率は自主運用を始めた01年以降で過去最高の25.15%。収益額は37兆7986億円となった。
コロナ禍でマイナスの収益率となった19年度から一転、大きなリターンとなった。
約25%を占める外国株式のパフォーマンスが59.42%と高く、24%を占める国内株式も41.55%と好調だった。また外国債券(比率約25%)は7.06%だったが、国内債券(比率約26%)は−0.68%だった。利子や配当などからなるインカムゲインは3兆128億円で、収益率は1.62%だった。直近第4四半期(21年1〜3月)の実績は、収益率が5.65%。収益額は10兆352億円だった。
また、管理運用手数料は611億円、運用資産に対して0.04%となった。19年度の295億円(0.02%)から増加した理由として、運用を委託するアクティブ運用機関が超過収益を獲得したことを挙げた。
GPIFは20年4月から資産構成割合を変更した。従来は国内債券の比率が35%と高く、外国債券比率が15%だったが、それぞれ25%に変更し国内債券の比率を下げた。
01年度からの累計運用収益額は95兆3363億円。運用収益率は平均で3.64%となった。年度末の運用資産額は186兆1624億円に増加した。
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