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【バーティカルSaaS】 調剤薬局のDX化を進めるカケハシ 成長スピード1年で3倍の3つの要因(5/5 ページ)

調剤薬局のDX化を猛烈に推し進めるスタートアップがある。薬歴システム「Musubi」を提供するバーティカルSaaS企業、カケハシだ。導入した薬局から熱烈な支持を受け「1年で3倍の売上成長」というスピードで躍進を遂げるカケハシの戦略はどのようなものだろうか。

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――— 多くの店舗に導入が進んだ「Musubi」ですが、今後のカケハシの展望をどう見据えていますか。

 私たちは日本の医療をITの力で良くしたいという思いで、現在の「Musubi」を提供する今の姿となりました。今でこそバーティカルSaaSと呼ばれていますが、あくまでそれは後から位置付けられたものです。

 業界の課題を深く解消していこうとすれば、SaaS以外のサービスを提供していくべきだと考えていますし、海外のバーティカルSaaS企業も「SaaS+Fintech」や「SaaS+マーケットプレイス」といった展開で成長を遂げています。

――― 21年3月にカケハシが公表した薬局向けのサービスを手がけるPharmarketの買収はそのような意図でしょうか。

 まさにそうです。Pharmarketは薬の二次流通を推し進めるマーケットプレイス型のビジネスです。今後もM&Aが重要な手であることは間違いありません。

 どのようにビジネスを進めるのであれ、国民、薬剤師、国にそれぞれに良い医療を追求し、「カケハシがいたからこう変わった」というインパクトを残していきたいと考えています。

 「Musubi」を導入した後の薬剤師の方への研修では、「なぜあなたは薬剤師になったのか」といった原体験を伺うようにしています。これは単に業務が楽になるというだけでなく、「薬剤師になって良かった」という想いをサービスを通じて実感していただきたいからです。

 顧客の顔が見える限定された市場であるからこそ、深い価値を提供できる、そんな存在であり続けることを大切にしています。

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