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キリンビール、工場見学を有料化 「過度な飲酒リスクを低減」する狙い:参加費は1人500円
キリンビールは、これまで無料だったビール工場の見学ツアーを1人500円にする。加えて、新たに2種類のオンラインビール工場見学を開始する。「ニューノーマル時代に適した新たな工場見学の体験価値の向上と、過度な飲酒につながるリスクを低減する」狙いだという。
キリンビール(東京都中野区)は、ビール工場の見学ツアーをリニューアルする。無料の参加費を10月1日から1人500円とし、2種類のオンラインビール工場見学を新たに開始。「ニューノーマル時代に適した新たな工場見学の体験価値の向上に加え、過度な飲酒につながるリスクを低減するため」(同社広報)という。
リニューアル対象の工場は、北海道千歳、仙台、取手、横浜、名古屋、滋賀、神戸、岡山、福岡の全9カ所。工場所在地域の新型コロナ感染状況により、10月1日以降、見学再開可能なところから順次開始していく。
ツアー所要時間は60分前後で、各ツアー10〜15人の定員になる見込み。申し込みは先着順で、定員になり次第、締め切る。当面は、電話のみで受け付ける。
参加費の有料化について、同社ではこれまで「ツアー参加が目的ではなく、飲酒が目的となり、過度な飲酒につながるリスクがあった」という。1人で何度も申し込む人もいたことから、「全ての人の健康のために、適切な量の範囲内でお酒を楽しんでいただきたい」としている。
新設するオンラインビール工場見学は、自宅でも気軽に体験できるように、3D空間の工場を舞台にした「体感型オンライン工場見学」と、参加者が見学内容を参考に自宅で「一番搾り」を体験できる「見学者限定オンライン工場見学」を予定している。参加費はともに無料。
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