冷凍品も“宅配ボックスへ” 東急不動産とパナソニックが実証実験:分譲マンションへの設置を検討
東急不動産とパナソニックは8月6日、分譲マンションへの設置に向け、冷凍・冷蔵宅配ボックスの実証実験を開始すると発表した。
東急不動産とパナソニックは8月6日、分譲マンションへの設置に向けた、冷凍・冷蔵宅配ボックスの実証実験を開始すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大により、冷凍品・冷蔵品の宅配需要が高まっている。しかし、国内の分譲マンションでは冷凍品に対応した宅配ボックスの設置例はないとしていて、実証実験を通して新しいライフスタイルの提案を図る。
実証実験は、同日から10月29日まで大阪市の心斎橋東急ビルで実施。東急不動産社員が指定の商品を注文し、ヤマト運輸が宅配ボックスに配送する。品質上の問題がないことを運送会社とともに確認し、利用者からの指定がなくても不在時に冷凍・冷蔵宅配ボックスに配達してもらえるよう基盤整備を行う。
共働き世帯の増加や新型コロナウイルス感染拡大により、EC消費は近年急増している。国土交通省の調査によると、2019年度の宅配便の取扱実績は43億2349万個(うちトラック運送は42億9063万個、航空等利用運送は3286万個)。20年度はヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の大手3社の取扱実績だけでも45億個を超えていて、その需要はますます高まっている。
また、巣ごもり需要の拡大などにより冷凍食品の新規利用者も増加。日本冷凍食品協会の調査では約3割が冷凍食品の利用頻度が「増えた」と回答し、コロナ禍の昼食で増加したものは3人に1人が「冷凍食品」と答えた。
新型コロナウイルス感染拡大により、対面での商品受け取りに不安を抱いている人が増えた一方、冷凍・冷蔵品は直接受け取るしか対応方法がなく、留守の場合には再配達を余儀なくされてきた。
両社は、パナソニックが1月に開発した受け取り用の冷凍・冷蔵ロッカーをベースに、インターホンシステムとの連携や非接触キー対応など、分譲マンション用途への変更開発を進めている。東急不動産は、実験結果を分譲マンションでの本格導入に活用するとしている。
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