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「冷やし旅」に「ずらし旅」 JR東海が“観光低迷県”で繰り出した意外な戦略新たな「旅行のカタチ」を模索(3/3 ページ)

JR東海と愛知県が同県を舞台に、新たな「旅行のカタチ」を模索している。「あいち冷やし旅キャンペーン」を9月まで展開。日の当たらなかったコンテンツをメインコンテンツに据え、売り上げの拡大を狙う

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万人に気に入られることは不可能

 JR東海はコロナ禍の20年7月より「ずらし旅」という一風変わった名称のキャンペーンを展開している。

 「ずらすことにより、“早朝の神社の清々(すがすが)しさ”、“思わぬところから見える逆さツリーの絶景”など、新しい発見のある、楽しい旅を創っていただくことが狙いです。旅先での新しい発見につながるとともに、結果的に人混みを避けるため、感染拡大防止とも両立し得るのではと考えている」(前出・尾原氏)と話す。

 「あいち冷やし旅」も「ずらし旅」の一環として展開し、「暑さをずらして冷えたコンテンツを打ち出す」ことを切り口としている。ユニークな切り口により定番スポット以外を数多く打ち出していることから、同社の狙いである「新しい発見」や「混雑を避ける」ことにつながっている。

 「万人に気に入られることは不可能だ」というマーケティングの格言を地で行くような「冷やし旅」キャンペーンは、今年限定ではなく来年以降も実施予定だという。「冷やし旅」を武器に愛知県は観光県としてのポジションを上げることができるか注目だ。


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