ニュース
「資格の勉強で夜が遅くて……」 遅刻を繰り返す社員に、減給のペナルティーを科しても問題ないでしょうか?:社労士・井口克己の労務Q&A(1/2 ページ)
遅刻を繰り返す社員がいます。業務に必要な資格の勉強をしていて、就寝が遅くなり寝坊してしまうようです。遅刻3回ごとに給与の1日分を減給するペナルティーを全社的に追加しようかと思うのですが、問題はあるでしょうか。
連載:社労士・井口克己の労務Q&A
労働法に詳しい株式会社Works Human Intelligenceの社労士・井口克己氏が、人事労務担当の素朴な疑問を解決します。
Q: 当社には、遅刻を繰り返す社員がいます。理由を確認したところ、業務に必要な資格の勉強をしていて、就寝が遅くなり寝坊してしまうとのことでした。1回の遅刻は15分から30分程度で、月に数回発生しています。
上司から本人には「資格の勉強はいいことだけど、それを理由に遅刻してはならないよ」と注意しています。しかし本人からは、「遅刻してもいいとは思っていないが、業務に必要な資格の勉強をしているし、遅刻した時間は給与から減額されているから、大目に見てほしい」と申し出がありました。
資格の試験まで1年ほどあり、周りの社員にも悪い影響があるので遅刻を見過ごすことはできません。本人に自覚を促すためにも、遅刻3回ごとに給与の1日分を減給するペナルティーを全社的に追加しようかと思うのですが、何か問題はあるでしょうか。
関連記事
- OB・OG訪問で女子学生に「2人きりになろう」 勤務時間外でも“就活セクハラ”として処分すべき?
OB・OG訪問アプリを使って女子就活生と会った男性社員が、「2人きりになれるところに行かないか」と発言したようです。勤務時間外でも「就活セクハラ」にあたると考え、処分は可能でしょうか? - がん罹患社員に、健康な社員が積み立てた休暇を“プレゼント” ライフネット生命が「一風変わった休暇制度」を作る訳
がんなど重い病気に罹患した社員に、健康な社員たちが積み立てた休暇を“プレゼント”できる独自の社内制度を持つライフネット生命(東京都千代田区)。このほか、一風変わった休暇のメニューとは? - 「売り上げが落ちてもいいから、残業をゼロにせよ。やり方は任せる」 社長の“突然の宣言”に、現場はどうしたのか
「来年度の目標は、残業時間ゼロ」──社長の突然の宣言は、まさに寝耳に水の出来事だった。準備期間は1カ月。取り組み方は、各部門に任せられた。現場はどう対応したのか? - パワハラ自体は無罪も、企業の「調査方法」に違法判決!? 内部調査で厳守すべき“3つのルール”とは
従業員からハラスメントを申告された場合、相談窓口の担当者や人事は「大変なことだ、とにかく調査を!」と焦る気持ちがあるかもしれません。しかし、ハラスメントの調査方法が適切でなかった場合、パワハラの相談者や行為者が企業に対し訴訟を起こすリスクも考えられます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.