ファミペイ翌月払い、新制度活用の狙い 公共料金や税金にも対応(1/2 ページ)
ファミリーマートは9月3日、コード決済サービス「FamiPay」の後払いサービス「ファミペイ翌月払い」を9月7日に開始すると発表した。残高がなくても最大10万円まで支払いに使える後払いサービスで、利用額は利用の翌月末に指定した銀行口座から引き落とされる。手数料はかからない。公共料金や税金の支払いにも使えることがFamiPayの特徴であり、翌月払いでもFamiPayボーナスが貯まる。
ファミリーマートは9月3日、コード決済サービス「FamiPay」の後払いサービス「ファミペイ翌月払い」を9月7日に開始すると発表した。残高がなくても最大10万円まで支払いに使える後払いサービスで、利用額は利用の翌月末に指定した銀行口座から引き落とされる。手数料はかからない。公共料金や税金の支払いにも使えることがFamiPayの特徴であり、翌月払いでもFamiPayボーナスが貯まる。
FamiPayは、チャージ方法として当初現金とクレジットカードの「ファミマTカード」に対応。その後、銀行口座からのチャージやギフトコードチャージに対応してきた。今回、チャージ方法の拡充という観点で翌月払いを開始する。
サービスの提供においては、改正割賦販売法で新たに盛り込まれた少額包括信用購入あっせんの仕組みを使った。これは、上限を10万円と制限することで、通常必要な年収などの情報取得なしで、名前とKYC(本人確認)だけでサービスが提供できる仕組み。
FamiPayを運営するファミマデジタルワンの中野和浩社長は、「登録少額包括信用購入あつせん業者の登録第1号を取得した。新しいラインセスのポイントは、独自の審査基準を作ってやっていくことだと理解している。ずっと、今の審査でいくわけではなく、日々進歩していく」と話す。
与信の仕組みとして、内部的に「FamiPay信用スコア」を新たに開発。FamiPayの利用状況を元に数値化して、各ユーザーに事前にスコアを付与している。ユーザーから翌月払いの申し込みがあったら、スコアから与信上限額を決め、CICで多重債務者かどうかなどのチェックを行う。CICの稼働時間帯であれば、5分程度で審査が完了する。
少額包括信用購入あっせんでは、与信審査の条件が緩和される代わりに上限額が10万円に制限される。ただし、FamiPayはファミリーマートでの利用が中心なので、10万円を超える支払いはほとんどないと見る。「ファミリーマートの決済手段なので、身近という意味で、敢えて少額の10万円に決めた。10万円を超えるシーンは、現状あまり想定できない。公共料金や税金など、いつものファミマの支払いよりも大きめの金額も対応できる」(中野氏)
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