セブン、沖縄で100店舗達成 ファミマとローソンの「牙城」にどう切り込む? 現地法人社長に聞く:沖縄進出2年(1/4 ページ)
コンビニ最大手の「セブン-イレブン」が“最後の空白地”だった沖縄県に初出店した2019年7月11日からおよそ2年がたった8月19日、県内100店舗目の出店を達成した。
国内コンビニチェーン最大手の「セブン-イレブン」が“最後の空白地”だった沖縄県に初出店した2019年7月11日からおよそ2年がたった8月19日、県内100店舗目の出店を達成した。
沖縄出店から5年間で250店舗への拡大を目標に掲げているセブンの滑り出しは順調とも言え、沖縄の現地法人である「セブン-イレブン・沖縄」の久鍋研二社長は「沖縄で『コンビニと言えばセブンだよね』とおっしゃってもらいたい」と話す。ファミリーマートとローソンの2強時代が続いた沖縄で、定着に向けた3年目以降のキーワードは「地道さ」だ。
沖縄への全国展開コンビニチェーン初上陸は1986年、那覇市内にできた「ホットスパー」だった。翌87年にファミマが、96年にはローソンがそれぞれ参入。ホットスパーは2001年にココストアの子会社となったことで、07年から順次「ココストア」ブランドに転換したが、15年にはファミマがココストアを買収した。
以来、セブンが参入する前の沖縄県コンビニ勢力図は、ファミマとローソンの2社の牙城となっていた。すでにファミマが325店舗、ローソンが232店舗(いずれも2019年6月末時点)を展開していたが、セブンは「マーケットがある」と沖縄に参入した。
沖縄県のコンビニ運営は他府県とは異なり、物流面などの事情から現地法人が運営している。セブン-イレブン・沖縄しかり、ファミマだと「沖縄ファミリーマート」、ローソンだと「ローソン沖縄」が事業を展開している。各社とも現地法人ならではの限定商品を展開するなど地元色を鮮明にし、地元の食品メーカーなどとコラボした商品も目立つ。
関連記事
- 価格は「そのまま」なのに、なぜ沖縄のブルーシールは「容量20%増」に踏み切ったのか
沖縄のアイスクリーム専門店「ブルーシールアイスクリーム」を展開するフォーモスト・ブルーシールが、店頭販売向けのカップアイスをリニューアル。内容量を20%増量し、発売初日で「例年の1カ月分」の売り上げた。コロナ禍で沖縄を訪れる観光客数が激減する中、なぜ増量に踏み切ったのか――。山本隆二社長に聞く。 - ローソンの新スイーツ キーワードは「分かりやすさ」と「なじみ深さ」
ローソンが9月27日から順次、新たに4種類のスイーツを発売する。 - 好きな時間にサウナを独り占め 24時間営業の「個室サウナ」ができた理由
兵庫県にある24時間営業で月額制のプライベートサウナが話題となっている。好きな時間に密を避けた状態でサウナを楽しめる施設が2021年冬に東京と岡山に出店する。 - バブルの名残 温泉街の「大型施設」が廃墟化 鬼怒川と草津の違いと「大江戸温泉物語」の戦略
コロナ禍がもたらす温泉街への影響は甚大だが、「温泉の魅力」として考えさせられるのが“街づくり”という点だ。筆者は「施設そのもので集客できる強い宿は例外的で、温泉地の魅力自体が集客を左右する」と指摘する。 - 開店1カ月目で黒字達成 「24時間無人」の古着店 店員不在でも支持されるワケ
東京都中野区にちょっと変わった古着店がある。24時間営業で店員がいない店、その名も「ムジンノフクヤ」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.