「社長のおごり自販機」誕生 ユニークすぎる自販機の「なるほど」な狙いとは:社長、ごちそうさまです(2/2 ページ)
サントリー食品インターナショナルが法人向けの新サービス「社長のおごり自販機」を開始した。
97.8%が「コミュニケーションのきっかけになった」
導入に先駆け、コクヨの新オフィス「THE CAMPUS」に同自販機を設置。同社の社員を対象とした実証実験では、アンケート回答者の97.8%が「コミュニケーションのきっかけになった」と回答した。
自販機を利用した人からは「今日は1人作業の予定だったが、同僚に『自販機行かない?』と声をかけてもらい、流れで雑談のきっかけになった」「ワクワクさと達成感があり、とても楽しかった。いろんな人を誘ってやってみたい! と思いました」「たまたま同期とすれ違い、数年ぶりに近況を話し合うきっかけになった」と肯定的な意見が挙がったという。
コクヨの黒田英邦社長によると、同社での実証中1カ月で1000回程度使われたという。つまり自販機を通して、1000組のコミュニケーションが生まれたことになる。一方で、導入する企業にとっては1つの自販機で20万〜30万円の費用が発生するわけだ。
その点についてコクヨの担当者は、「コロナ禍でオフィス内の構成や出勤頻度は変化し、企業側もお金の使い方が変わってきている。社員がオフィスに集まる意味を考えた時に、この費用を“人に対する投資”と考えれば決して高い金額ではないと思う」と指摘する。
同自販機では、無料になる時間や曜日、同じペアで無料になる上限回数などをカスタマイズできるようにした。須野原氏は、飲料代を導入企業に負担してもらう特性上「積極的な売り込みは難しい」とした上で、「社内コミュニケーションを活性化したいと考えている経営者の力になれれば」と意義を話す。サントリーでは首都圏から順次展開を開始し、22年までに100社への導入を目指している。
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