オフィスに“ちょっと変わったテント” プライバシー空間と心地よさを提供:職場に遊び心を
オフィス家具メーカーのスチールケース社は11月1日、「スチールケース・ワークテント・コレクション」を販売する。オフィス内に設置することで、プライバシー空間と心地よさを提供する狙いだ。
オフィス家具メーカーのスチールケース社(米国)は11月1日、「スチールケース・ワークテント・コレクション」を販売する。アウトドア用品の製品開発に携わるインダストリアル・デザイナーとのコラボレーションにより開発した。オフィス内に“テント”を設置することで、プライバシー空間と心地よさを提供していく。
発売されるのは、テント型の「ポッドテント」、デスク上に設置する「テーブルテント」、自立型スクリーンの「バウンダリーテント」の3種。組み立てが簡単、かつ移動が容易な軽量タイプで、張地(はりじ)は風通しが良く薄いテキスタイルを採用しているという。
「ポッドテント」(33万7700円〜)は出入り口を除いて視界がさえぎられており、周囲の視線が気になりづらい設計にしている。個人のデスクワークやソファなどにも対応可能な広さで、独立型ポッドや個室ブースに比べて低コストとのこと。「テーブルテント」(5万5990円〜)はデスクやテーブルを置くことができ、プライバシーを確保できる設計。さまざまなデスクやテーブルのサイズにフィットするよう2サイズを展開。「バウンダリーテント」(6万1270円〜)は、軽量で汎用性の高い自立型パーテーションタイプ。スクリーンの大きさとポールの高さは、それぞれ2種類ある。
開発理由として、スチールケース社は「これからのオフィスには、危機的な変化にも柔軟に対応する可動性と流動性が求められる」とコメント。コロナ禍における在宅ワークで、従業員が孤立感や生産性、エンゲージメントの低下など多くの課題に直面していることから、今後は、多くの企業でハイブリット(オフィスとリモート)の勤務形態になるだろうと話している。
同社と米ウイスコンシン大学は共同で、オフィスのプライバシーに関する調査を実施。「聴覚的な雑音よりも視覚的な邪魔がより注意力を散漫にし、仕事に集中できない環境をつくる」という結果が出ており、この事実も開発のベースにあるという。
そこで、比較的安価で持ち運びや移動が容易、軽量かつ最小限の材料で柔軟性の高いソリューションを模索するなかで、テントの「心地よさ」や「シェルター機能」に着目。遊び心をオフィスに持ち込みたいという狙いも。プライバシー空間を提供するという機能性に加え、オフィスのインテリアとしての一面もありそうだ。
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