マッチングアプリのノウハウを応用 元リクルート社員が手掛けた1対1のパーソナルジムは何が違うのか:継続率は9割以上(1/3 ページ)
ありとあらゆるものが「リモート」化する中、19年から1対1のオンライントレーニングを提供するサービスがある。「ZENNA(ゼンナ)」だ。手掛けたのは、元リクルートの中川純希氏。かつて携わったマッチングアプリのノウハウが生かされている。
ありとあらゆる分野で進んだ「リモート」化。コロナ禍の副産物として、リモートワークやワーケーションなどが普及し「物理的に移動する必要がない」ことのメリットの認識が進んだだけではなく、コンサートなどでもリモート開催が前提のイベントが一般化しつつある。
その「リモートの魅力」に世の中が気付く前、2019年7月から1対1のオンラインパーソナルトレーニングを提供するサービスがある。ECサイトの運営やIoT製品開発などを手掛けるジザイエ(東京都新宿区)が展開する「ZENNA(ゼンナ)」だ。
収録したエクササイズビデオや、同時に複数人を対象にオンライントレーニングを提供する他社サービスは他にあるものの、マンツーマンを売りにしたオンライントレーニングとしてはZENNAが初めての試みだという。
自重トレーニングや簡単なダンベルを使用したトレーニングなどを提供し、レッスン数は20年7月から今年5月までの10カ月間で約150倍に増加。有料会員数は2020年秋ごろから急増し、20年9月では200人弱だった会員数が、現在2000人超にまで増えた。
トレーニングの技術や知識のみならず、マンツーマンだからこそ会話の中で生まれたメンタル面やライフスタイル面でのコーチングに人気が集まり「今までは運動がなかなか続かなかった人」をしっかりフォローする“良い意味で想定外のニーズ”が定着率を高めている。
会員数が急増した背景には、巣ごもり需要の他に、同社の中川純希社長が前職時代に携わっていた「マッチングアプリ制作」のノウハウが生きているという。
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