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フェイスブックの社名変更に勝算はあるか:世界を読み解くニュース・サロン(2/5 ページ)
元社員の内部告発などスキャンダルのど真ん中にあるフェイスブックが、社名を「メタ(Meta)」に変更した。この名称変更に勝算はあるのだろうか。
社名の変更はリスキーか
会社名を変えるというのは、なかなか勇気もコストもいるはずだ。既にある程度認知されている名前を変えるのは相当な理由があると考えられる。米国のビジネス系サイトなどを見ていると、会社の名称変更はリスキーであるという意見を目にする。
しかし米国では、名前を変えた有名企業は実は少なくない。そして名前を変えてしまうのは効果的な場合が多いようだ。
IT関連で多くの人が思い出すであろう名称変更というと、グーグルがある。グーグルは15年に「アルファベット(Alphabet)」と社名を変更し、持ち株会社にした。ビジネスが順調にいっていなかったこともあって、名称変更で心機一転ということもあったようだ。
その後は成長を続け、イノベーションも続けているので、名前変更も結果的には良かったということだろう。
そもそもグーグルは当初「バックラブ(Backrub、背中へのマッサージの意)」という名前だったので、幹部らには名前変更のハードルはそれほど高くなかったとの話もある。
立ち上げ初期から名前が変わったものも多い。インスタグラムはもともと「Bourbn」という名前だったし、ツイッターも「Twittr」だった。いまスナップチャットという名で知られるメッセージングアプリの場合は、もともと「Picaboo」という名前だったが、既に同名の会社が存在していたので社名変更を余儀なくされた。
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