たった1時間で設計ができる? 「家づくりアプリ」がいろいろスゴい:ゲーム感覚で設計(2/5 ページ)
納期を劇的に短縮できる次世代の家づくりサービス「Nesting(ネスティング)」が22年春にローンチ予定だ。手掛けるのは建築テック系スタートアップ「VUILD(ヴィルド)」と共創型戦略デザインファームのBIOTOPE(ビオトープ)。ヴィルドの秋吉浩気CEOに「ネスティング」の構想を聞いた。
ゲーム感覚で設計、瞬時に見積もりが出る「家づくりアプリ」
2社が共同で開発しているデジタル家づくりプラットフォーム「ネスティング」は、マイホームを建てる際の不動産調達、設計、見積もり、材料調達、施工、住宅購入といった一連のプロセスを一気通貫で請け負うサービスだ。各プロセスは従来の家づくりとは大きく異なる。特に、施主が自ら家を設計し、瞬時に見積もりを取得できるのは画期的だという。
Web上で必要な間取りを描くと、瞬時に家の形が立ち上がる。さらに、建具、設備、家具、仕上げを選んでいくと3次元のイメージと見積もりが表示され、リアルタイムで費用を把握できる。秋吉氏いわく、「窓の位置、大きさ、建具などを思いのままにカスタマイズしながら、瞬時に見積もりが出るサービスはほかにない」とのこと。ネット上で探してみても、同様のサービスは見当たらなかった。
「従来は6カ月以上かかる設計のプロセスが、ネスティングなら最短1時間ほどで完成します。見積もりを待つ必要がなく、その場で費用を確認できるので施主のリスク削減にもなる。北海道弟子屈町に建設したプロトタイプは、アプリの開発を同時進行で行ったため、開発に6カ月、施工に約3カ月を要しましたが、今後は設計に約1時間、施工も3カ月以内に短縮する予定です」
現在はベータ版のみ公開されているが、22年のローンチ後は、ヴィルドの設計士が監修しながら施主が設計することもできる。将来的には、アプリ内でオーダーメイド住宅の発注ができる仕組みを目指しているそうだ。
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