「誰がいつ、どのフロアに出社してるか分からない」をどう解消? オフィスのIT化最前線(1/2 ページ)
「誰がいつ、どのフロアに出社してるか分からない」「オフィスのあのスペースが空いているか分からない」――オフィス以外の場所で働く選択肢が増えた結果、こうした新たな課題が生じた企業も少なくない。内田洋行の展示会では、出社する時間を無駄なく快適に過ごすための製品が紹介されていた。
コロナ禍により働く場所に変化が起きた。オフィス以外の場所――自宅や自宅近くのサテライトオフィス、また密を避けたさまざまな“サードプレース”が新たな選択肢として加わった。
働く場所を選べるようになった一方、新たな課題も生じている。
例えば、オフィスに行ってみたら使いたいスペースが空いていなかった、もしくは混雑していて快適に作業できそうにない、ということもあるだろう。オフィスの状況を知りたいと思っても、誰がいつどのフロアに出勤しているか分からなければ連絡の取りようがないし、分かっていたとしても自分の都合で相手の手を煩わせるのも気が引ける。
内田洋行のオフィス新製品展示会「UCHIDA FAIR 2022」(11月9日〜26日)では、こうした課題を解決する製品を発表、新しいオフィスの在り方を提案していた。
併せて読みたいおすすめ記事
- なぜ本社が“WeWork”? DeNAが普通のオフィスを選ばなかった3つの理由
- 壁がない会議スペース、家具はサブスク──コニカミノルタの“進化し続ける”オフィスの全貌
- さくらインターネット、将来は「路面型オフィス」に? 面積10分の1の新オフィス移転はあくまで「通過点」
オフィスで過ごす貴重な時間を無駄にしない
内田洋行が発表した「SmartOfficeNavigator」(スマートオフィスナビゲーター)は、オフィス内の混雑状況の可視化、座席予約、オフィス内にいるはずのチームメンバー(社員)の位置把握、ワークプレース利用のデータ分析ができる。
これにより、出社する人が快適かつ効率的に、オフィス滞在時間を無駄にしないようにするためのシステムだ。
グループウェアと連携し、モバイル端末からオフィスの混雑状況の確認や、座席やブースの予約ができる。出勤時などの移動中にスマホでオフィス稼働率などを確認しつつ、空いている座席を予約できるというわけだ。
本社オフィスだけでなく、サテライトオフィスでも同システムを導入しておけば、移動中に空きのある、しかも今いる場所から可能な限り近いオフィスを予約して、移動時間を短縮することも可能だろう。
オフィスへの入室はICチップ入り社員カードまたはスマホで行う。一番乗りであれば、入室と同時に照明が灯るし、空調もONになり、作業開始がスムーズになる。
業務中は室内環境を常にセンサーが見守り、CO2濃度が一定値を超えるとアラートを表示。換気したり小休憩を挟んだりする必要性を意識しなくてもシステムが促してくれるため、作業に集中できる。
関連記事
- なぜ本社が“WeWork”? DeNAが普通のオフィスを選ばなかった3つの理由
DeNAは8月10日、本社を「WeWork 渋谷スクランブルスクエア」に移転した。なぜ普通のオフィスではなく、WeWorkを本社に選んだのか? 総務責任者に理由や移転後の状況を聞いた。 - さくらインターネット、将来は「路面型オフィス」に? 面積10分の1の新オフィス移転はあくまで「通過点」
東京支社を半分に縮小。大阪本社も、面積が10分の1の新オフィスに移転したさくらインターネット。将来的には、どのようなオフィスを目指していくのか?質問したところ、「路面店のようなオフィス」という言葉が飛び出した。 - 壁がない会議スペース、家具はサブスク──コニカミノルタの“進化し続ける”オフィスの全貌
コニカミノルタジャパンが、本社オフィスをリニューアル。ミーティングスペースなのに壁を作らず、グリッド線で区切っていたり、オフィス家具をサブスクリプションで借りていたり──と、工夫を凝らしている。 - 繁忙期のためフレックスタイム導入、1カ月でなく複数月での調整はOKですか?
フレックスタイムの導入を検討している企業。1カ月ではなく3カ月間など複数月内で法定労働時間を超えないように調整させることはできるのか? その場合の注意点とは? 社労士が解説する。 - 健康診断で「D判定以下は必ず再検査を!」と呼び掛ける企業の、残念な勘違い
健康経営への取り組みが不足していることも問題だが、良かれと思って過剰な対応や誤った対応をしてしまっていることもまた、問題だ。踏み込んではいけないラインについて、健康経営の実現をサポートするリバランスの代表で、産業医の池井佑丞氏に話を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.