楽天証券、投信に付与するポイントを改悪 毎月付与を中止
楽天証券は2022年4月から、保有する投資信託に対するポイント付与の方法を変更する。従来は、残高10万円ごとに3〜10ポイントを毎月還元していたが、4月からは残高が一定の額に達した際にポイントを付与する形に切り替える。
楽天証券は2022年4月から、保有する投資信託に対するポイント付与の方法を変更する。従来は、残高10万円ごとに3〜10ポイントを毎月還元していたが、4月からは残高が一定の額に達した際にポイントを付与する形に切り替える。
従来は、残高10万円に対し、年間で36〜120ポイント、年率では0.036〜0.12%を毎月継続的に付与していた。今回の変更で、残高10万円達成で10ポイント(0.01%相当)、残高が100万円で100ポイント(0.01%相当)と大きく還元率を減らし、かつ「2022年4月末以降にはじめて達成した場合のみのポイント付与」とするため、継続的な還元はなくなる。
また、レバレッジ型ファンドやSBIアセットマネジメントが運用するインデックスファドの一部を、付与対象外とする。
SBI証券など競合証券は、保有残高に応じて継続的にポイント還元を行っており、近年付与率の引き上げを行うなど、競争力を強化している。そうした背景から楽天証券に対し、ポイント還元を重視するユーザーからは、SNSなどで「改悪」の声が挙がっている。
楽天証券はクレジットカードを使った投信積み立てが支持され、投資信託の積立設定額を大きく伸ばしてきた。6月末時点で投信残高は2兆2398億円にのぼり、毎月の投信積立設定額は700億円を超えている。一方で、この急拡大の背景には大規模なポイント還元があり、投信事業でみると、売り上げよりもポイント還元額のほうが大きくなっている投信もあると見られる。
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