大阪万博会場に『エヴァンゲリオン』モチーフの多機能電柱 関西電力が設置、理由は?:実証実験を開始
関西電力は5GやWi-Fiスポットなどの機能を備えた多機能電柱「スマートポール」設置に向けた実証実験を、大阪・夢洲で始めた。スマートポールのデザインは、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する機体カラーをイメージ。同作品が「電力と親和性があるため」という。
関西電力は1月18日までに、5GやWi-Fiスポットなどの機能を備えた多機能電柱「スマートポール」設置に向けた実証実験を、大阪・夢洲(大阪市此花区)で始めた。2025年に開催する万国博覧会(万博)の会場での実用化を目指す。スマートポールのデザインは、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する機体カラーをイメージしている。同作品が「電力と親和性があるため」という。
実証実験では各機体をイメージした「初号柱」「2号柱」「零号柱」を用意した。高さは約6メートルあり、「外置き型」「吊型」「内蔵型」などと制御機器の設置位置がそれぞれ異なる。
「デザインの逆提案を受けた」
同社は同作品の採用について「『エヴァンゲリオン』の機体の動力源は電力。人類の脅威(使徒)を倒すために日本全国の電力を集める『ヤシマ作戦』など、作中に電力に関連する内容も多く描かれていたため」と経緯を説明。実験に関する企画の中で候補の一つに挙がったことから、同作品の許諾関係を担当する企業に問い合わせたところ「逆にデザインの提案を受けた」とし、友好的に交渉が進んだエピソードを明らかにした。
スマートポールは街路灯など従来の電柱と同様の機能に加え、5GやWi-Fiスポットのほか、防犯カメラの画像提供やデジタルサイネージによる情報提供の機能を備える。非常時にはスマートフォンやドローンへのワイヤレス充電機能も開放する。
同社などは6月まで、スマートポールの塩害や風害への耐久性や、通信設備がないエリアでもWi-Fiを利用できるか検証する。段階的にドローンへの非接触給電なども検証する予定。
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