2015年7月27日以前の記事
検索
コラム

「無人船」は実現するのか 横須賀で「船長なし」の小型船が出港したよ「実証実験」の結果(4/4 ページ)

横須賀市の猿島で、ちょっと気になる実証実験が行われた。小型観光船による無人運航で、世界初の試みだ。で、結果はどうだったのかというと……。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-
前のページへ |       

今後の“航路”に注目

 最後に、無人船が増えると、どんな世の中になるのだろうか。「船で仕事をする人が減るじゃないか。どうするんだよ」と悲観的に思われた人もいるかもしれないが、悪いことばかりではない(と思う)。先ほど触れたように高齢化の問題が解決できるかもしれないし、事故も減るかもしれない。


離着岸自動操船システムモニター(左)と操船状況モニター(右)

 「船長」という肩書を失う人が出てくるかもしれないが、新たな仕事も生まれてくるはず。例えば、運航の知見×デジタル知識を有する人材が必要になってくるので、船員の働き場は「海」から「陸」になることも考えられるのだ。

 ロシアの小説家、イワン・ツルゲーネフはこのような名言を残している。「乗りかけた船には、ためらわずに乗ってしまえ」――。一度決めたことは、迷わず突き進むべしという意味になるが、乗りかけた無人船にも、ためらわずに乗ったほうがいいのか。今後の“航路”に注目である。

(写真提供:日本財団)

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る