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金の買い取り業からマッサージ器で成功、型破りなドクターエアの経営とは?家電メーカー進化論(3/7 ページ)

近年、マッサージ家電が人気だ。マッサージガンや椅子やソファーに置くとマッサージチェアになるシートなど、使ったことがある人も多いだろう。これら新しいタイプのマッサージ機器をいち早く手掛け、市場を牽引しているのがドクターエアだ。同社の誕生の経緯や、型破りな経営、今後の展開について井上馨社長に聞いた。

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マッサージ器へ参入は、シンガポールの店舗がヒント

 金や貴金属の買い取り事業で成功を収めたドリームファクトリー。その後の新規ビジネスとして、マッサージ器ブランドを立ち上げたきっかけは、10年のシンガポールでの出来事だった。

 ある日、井上氏はシンガポールの超高級ホテル「マリーナ・ベイ・サンズ」に併設されているショッピングモールを歩いていた。そこでシンガポールで展開しているマッサージ機器ブランド「OSIM」の直営店を発見する。

 「さまざまな高級ブランド店が並び、グッチの隣におしゃれなセレクトショップのようなマッサージ器のお店がありました。当時のOSIMはものすごく勢いがあって、全世界で2000店舗ぐらいを展開していました。

 日本に帰ってマッサージチェアを見に家電量販店へ行ってみると、目立たない暗い場所に置いてあって、中高年が休んでいる……。そんな状態でした。あのおしゃれな空間とのギャップに商機を感じました」(井上氏)

 ゴールドプラザの事業から約10年、キリのいいタイミングでマッサージ機器という可能性に出会った井上氏。日本市場ではマッサージチェアに医療機器認証が必要だったため、新規参入が少なく、ブルーオーシャンだった。

 そこで日本のマッサージ機器やエクササイズ機器などのヘルスケアブランドとして、ドクターエアを立ち上げた。

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