ドバイの「スシロー」は1時間待ちの日も! 海外進出を続ける外食大手が狙う“コロナ後”の世界:長浜淳之介のトレンドアンテナ(3/6 ページ)
コロナ禍でも積極的に海外進出する外食企業がある。海外の成長を取り込んでいく狙いがある。各社の戦略を追った。
丸亀製麺がロンドンに出店
丸亀製麺は21年7月26日、ロンドンに1号店を出店。開店前から約100人の行列ができるなど予想を上回る盛況でスタートした。都心部の主要ターミナル、リバプールストリート駅に近い立地の良さが幸いした。それだけでなく、日本と同じく店内で製麺して打ち立てゆでたてを提供していることが受けている。席数は約150席。
メニューは日本の定番である、釜揚げうどん、かけうどん、天ぷら、おむすびを提供する。また、ロンドンでメジャーな和食をベースにした豚骨うどん、チキン白湯うどんなど、日本ではなじみのないものも販売しており、人気になっている。ビーガン向けに、野菜を使用しただしで食べるうどんなども取り扱っている。
丸亀製麺を運営するトリドールホールディングス(HD)は、このような現地の好みを巧みにつかんだ商品の展開に長けている。英国に早くも4店がオープンしている。
トリドールHDは11年にハワイのホノルルに海外1号店を出店して、チェーン全店でトップの売り上げとなる大成功を収めた。米国、台湾、香港、インドネシア、フィリピンなど、世界11の国と地域に225店(21年9月末時点)を展開中だ。
そればかりでなく、同社は香港で人気を二分する雲南スパイシー米線(米を使った麺類)の専門店チェーン、「譚仔雲南米線」と「譚仔三哥米線」を相次いで買収して傘下に収めている。米線やベトナムのフォーのようなライスヌードルは、ニューヨークでも人気が高まっている。近年増えている小麦アレルギーのある人でも麺料理を楽しめるように、手を打っている。
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