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患者は“神様”なのか カスハラから医療を守るために:断る勇気(1/3 ページ)
埼玉県で発生した訪問診療医師射殺事件。コロナ禍でも在宅医療に取り組む貴重な医療人を、一方的で独善的なクレームを寄せるカスハラ(カスタマーハラスメント)が、殺人にまで至るという究極の終末を迎えてしまいました。
殺人の犯人は自らの母への診療を逆恨みし、夜9時に自宅訪問させて殺害を企むなど、周到な準備をしていたと報道されています、さらには凶器とした散弾銃を所持申請して認められていたことも明らかになっています。絶対に許せない極悪非道な行為ですが、医療とクレーム対応という視点から問題があぶり出されます。
コロナ禍で逼塞する医療現場。日々たいへんな対応に追われています。一方で患者や受診者を選別できない現場では、当然邪悪な人間も現われます。モンスタークレーマーと呼ばれる業務妨害を働く輩も当然いる訳です。
医療は平等であるべきという大原則はその通りです。しかし世の中には常識が通用しない人間、自分の都合意外一切考えられない人間が存在するのも事実です。
医療現場や介護現場では、接客サービス向上、ホスピタリティ向上の研修などが行われるようになっています。しかし接客業におけるサービスがどうあるべきかについては、本職のサービス業界ですら、モンスタークレーマー被害を防げない実態があります。カスタマーハラスメントと呼ばれるひどい業務妨害事件も跡を絶ちません。
今回の事件はこうしたカスハラ、モンスタークレマーがついに殺人まで犯してしまうという究極の悲劇を招いたという事実でしょう。
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