急成長スタートアップはどんなSaaSを使ってる?:カラダノート編:あの企業が使うバックオフィスSaaS(3/3 ページ)
昨今、バックオフィスにおけるSaaSの導入が盛んだ。急成長スタートアップは、どんなバックオフィスSaaSを導入し、どう活用しているのか。第3回となる今回は、ライフイベントを起点に家族の健康を支えるサービスを提供するカラダノートに聞いた。
採用管理のHERPと、人事サーベイの識学クラウド
採用にはHERPを利用している。上場後、社員数2倍近くまで採用を加速させたが、採用担当1人では管理が煩雑で、全体の進捗管理を行う必要もあった。HERPの導入で、「誰がみても進捗が分かりやすくなった」と平岡氏はいう。改善希望点としては、分析機能のさらなる充実に期待しているという。
人事系のツールとしては、識学クラウドを導入している。これは、Webアンケートにより、組織運営の状態を8個の評価軸で明らかにし、改善につなげるというサーベイツールだ。
一方で、入退社関連の書類は、社労士との連携で対応している。「まだ専用のツールを入れるほどではない」(平岡氏)という見立てだ。人事評価についても、現時点ではスプレッドシートで管理が実現できている。
契約についてはクラウドサインを21年10月に導入。電子契約の送信だけでなく、受け取った契約書をスキャンしてクラウドサインに入れ、管理にも利用している。また、現場と法務との契約関連のやりとりでは、ワークフローツールではなく、プロジェクト管理ツールのbacklogを利用している。いわゆるチケットベースの管理ツールであり、エンジニア向けだがバックオフィスでも活用できるという例だ。
なお、グループウェアにはGoogle Workspace、チャットにはSlack、ストレージはGoogleドライブという、定番の構成だ。また、ナレッジ共有には21年4月にNotionを導入した。
当連載では、各社がどんなSaaSをバックオフィスに導入しているのか、その実態を聞く。自社の利用しているSaaSについて話していただける企業があったら、ぜひ編集部まで連絡してほしい。
関連記事
- マザーズ上場企業はどのSaaSを使っている?:メタップス編
バックオフィスにおけるSaaSの導入が盛んだ。経理、人事、総務、法務などなどさまざまなSaaSが登場し、しのぎを削っている。今回は、SaaS管理のSaaSサービスも提供するマザーズ上場のメタップスに、どんなSaaSを使い、どう活用しているのかを聞いた。 - 急成長スタートアップはどんなSaaSを使ってる?:アンドパッド編
急成長スタートアップは、どんなバックオフィスSaaSを導入し、どう活用しているのか。第1回のLegalForceに続き、第2回は建設業界のDXを推進するアンドパッドに聞いた。 - 急成長スタートアップはどのSaaSを使っている?:LegalForce編
昨今、バックオフィスにおけるSaaSの導入が盛んだ。急成長スタートアップは、どんなバックオフィスSaaSを導入し、どう活用しているのか。第1回は、自身も法務向けSaaSを提供するLegalForceに聞いた。 - ビジネスパーソンのためのSaaS KPI入門
ビジネス用語として定着した“SaaS”ですが、このビジネスを理解する上で欠かせないのが「SaaS KPI」と呼ばれる指標です。この記事では、SaaSビジネスにおいて、国内トップランナーであるfreeeの決算説明資料を基に、ビジネスパーソンが最低限押さえておきたいSaaS KPIの解説を行っていきます。 - SaaSはバックオフィスの何を変えるのか
バックオフィス業務を支える便利な道具に、SaaS(サース)がある。営業やマーケティングの分野が先行して導入が進んだが、ここにきてバックオフィスにもSaaSの活用は広がっている。SaaSを導入して効率化された企業もあれば、逆にうまく活用できずに生産性が下がってしまったという企業もある。その違いはどこにあるのか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.