はるやま、ハンガーや棚も“サステナブル”にこだわった「#サスビズプロジェクト」始動 業績回復の一手になるか(2/3 ページ)
はるやまが商事が「サステナブル」に着目した新たな取り組みをスタートさせた。商品だけでなく、販売資材までサステナブル素材を使用した「 TOKYO RUN SASTAINABLE BIZ (#サスビズ)」プロジェクトだ。
高機能だが“スッキリとしたスリムなデザイン”を採用
「多くのお客さまにサステナブルな取り組みに参加してもらえるよう、デザインや価格にこだわりました」と話すのは、同社の商品部 商品企画仕入課の本新士課長。
一般的に、機能性を追加した「ワークスーツ」と呼ばれる商品は、製造ラインの工程数を減らすなどして価格を抑えている。そのためか、多くのワークスーツは“カジュアル寄り”な印象を受ける。「もう少し従来のスーツのようなデザインがあればなぁ」そう感じているビジネスパーソンも多いのではないか。
同製品のこだわりの一つとして本氏は、ドレス工場で製造している点を挙げる。高ストレッチで家庭用洗濯機での洗濯に対応するなど、機能性を持たせながらも、スッキリとしたスリムなデザインを採用した。色は、ブラック、ネービーの無地、ネービー、グレーのグレンチェックとカルゼを用意。サイズはS〜LLを展開する。
本氏は、「従来のスーツのような“ビジネスウェア”と“ビジネスカジュアル”の中間『ソフトビジカジ』には、大きなマーケットがあるはずだ」と意気込みを語る。
実際、先述したTOKYO RUNは、当初20〜30代のビジネスパーソンをメインターゲットとしていたが、機能性やデザインが好評で40〜50代まで幅広い世代が購入しているという。サスビズ セットアップでは、シルエットや機能性に「サステナブル」を追加することで、より幅広い世代へ訴求を図る。
同時に展開する「サスビズトリコットシャツ」(3190円)は、生地の一部にRENUを使用したほか、ボタンにもバイオマス素材を採用している。また、パッケージの一部には機能性素材の「グリーンナノCO2 OFF」を使用。最終焼却処分時に発生するCO2の削減を目指したほか、持ち手を作ることで買い物袋を必要としないデザインを採用した。
同プロジェクトのこだわりは商品だけではない。ハンガーや棚など販売資材にもサステナブル素材を使用している。
サスビズ商品を展開するコーナーで使用するハンガーは、素材の一部に「ビターキャッサバ」という非可食植物由来の原料を含んだバイオマスプラスチックを採用。商品棚はリサイクル可能な紙で作っている。これらの資材は今後、リニューアルなどを機に導入店舗を拡大する予定だ。
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