ビットコインを数秒、1円以下で送金 ビットバンク、Lightning Network採用へ:金融ディスラプション(1/4 ページ)
仮想通貨取引所を運営するビットバンクが、ビットコイン上で高速かつ低コストで送金が可能になるLightning Networkの採用にかじを切る。それに向けて2月16日、独自開発のアプリケーション「NLoop」を公開した。
仮想通貨取引所を運営するビットバンクが、ビットコイン上で高速かつ低コストで送金が可能になるLightning Networkの採用にかじを切る。それに向けて2月16日、独自開発のアプリケーション「NLoop」を公開した。
Lightning Networkは、ビットコインのブロックチェーンの外(オフチェーン)で取り引きを実行する技術。最短でも10分以上かかるビットコインに比べ、数秒で送金が完了し、かつ送金コストもほぼ1円以下となる。ビットコインの一つ上の階層で動作するため、レイヤー2(L2)技術とも呼ばれる。
ビットバンクはLightning Networkを用いた取引所からの入出金の実装を検討しており、実現すれば国内取引所では初だ。
同社社長の廣末紀之社長は、Lightning Networkへの期待を次のように話した。「取引所としていろいろな仮想通貨を取り扱っているが、やっぱり重要なのはビットコインだ。しかし残念ながらその構造上、支払方法として単一で機能するのは難しく、拡張が必要。2015年にLightning Networkのホワイトペーパーが出た。ネットの歴史において、TCP/IPが出てから、HTTP、HTTPSが出て階層が乗っていったように、ビットコインも階層を作ることで、機能分化もするし発展もする。ビットコインを使った支払のユースケースを爆発的に発展させるために重要なのがLightning Networkだ」
廣末氏は、以前から「ビットコイン本位制」を主張している。最大の時価総額を持ち、高いセキュリティを背景に、価値を持つビットコイン。一方で、支払機能などは弱いため、別途送金レイヤーを付け加えることが想定されていた。これにあたるのが、まさにLightning Networkだ。
Lightning Networkは送金する双方が対応している必要がある。現時点では、国内においては対応する取引所はもちろん対応するサービスもほとんどないが、最初の1社となることで市場を活性化する狙いだ。「Lightning Networkを使ったユースケースとして、いろいろなアプリケーションが出てくるだろう」(廣末氏)
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