コラム
最短3年目で管理職、ダスキンが「ジョブ型登用」導入 若手のチャレンジ促す:“7段階の昇格”は不要に
ダスキンは2月21日、4月から新しい人事制度「ジョブ型管理職登用」を導入すると発表した。若年層でもチャレンジできる風土の形成をねらう。
ダスキンは2月21日、4月から新しい人事制度「ジョブ型管理職登用」を導入すると発表した。従来は一般職として入社後、7段階の昇格を経て管理職に登用する形式だった。新制度では入社後の2年間を研修期間とし、最短で3年目以降はどの階層からでも管理職への登用が可能になる。若年層でもチャレンジできる風土の形成をねらう。
あわせて、評価方法に加点方式を導入。部門業績と本人の貢献を評価し、賞与に反映する。
定年制度も見直す。2022年度から段階的に引き上げ、30年度に60歳を迎える全社員から65歳定年とする。29年度までは、社員は定年退職、定年延長、再雇用を選べる。また、再雇用上限年齢は70歳に改定する。
このほか、09年度から導入した復職(再雇用)制度も継続する。結婚、育児、介護などの理由で退職した社員に対し、本人の希望があれば退職時と同条件で再雇用する。また、年1回の自己申告により、配置や業務割り当てを検討する制度も導入。転勤者の手当を手厚くする仕組みも用意する。
人事制度の刷新には、20年度の社内意識調査を参考にした。「今の仕事への満足度」は全年齢平均で約8割、「ダスキンで勤務することに対する満足度」も9割以上だが、20代後半はそれぞれ65.2%、78.2%と比較的低い結果となった。若手社員のモチベーションアップや、自律的なキャリア形成を支援したいとしている。
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