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「ブラック勤務が影響しているのではないか」 沖縄県の職員、上級職志願が20年間で半減:業務が多忙
沖縄県職員の採用試験受験者が激減している。県人事委員会によると、大卒程度の「上級職」は過去最多だった2002年度の2707人をピークに19年度は1260人と半数以下に。
県職員の採用試験受験者が激減している。県人事委員会によると、大卒程度の「上級職」は過去最多だった2002年度の2707人をピークに19年度は1260人と半数以下に。直近の21年度も1327人と低調だ。人事委員会は県庁の多忙な業務や長時間に及ぶ勤務が受験者数の減少につながっているとみている。
人事委員会によると02〜21年度の20年間で、学校事務などの「中級」は11年度の1299人、高卒程度の「初級」は19年度の752人をピークにいずれも21年度は458人、349人と大幅に減少している。
受験者数の減少に伴い倍率も大きく低下している。「上級」で見ると51人の採用に2572人が受験した05年度は50・4倍だったが、206人の採用に1283人が受験した20年度は6・2倍に。21年度も7・2倍にとどまっている。
11日の県議会総務企画委員会で渡久地修氏(共産)は「長時間勤務などいわゆるブラック勤務が影響しているのではないか」と指摘。人事委員会の宮城和一郎総務課長は「県庁の勤務の在り方や、ワークライフバランスが適切かという視点も志望者数低下に影響しているだろう」と述べた。(政経部・大野亨恭)
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