卵使わない卵商品「ほぼたま」 キユーピーが市販化:3月17日から首都圏で通信販売
キユーピーは卵を使わず植物性の原材料だけで作った卵風の商品「HOBOTAMA(ほぼたま)」を3月17日から市販化する。
キユーピーは、卵を使わず植物性の原材料だけで作った卵風の商品「HOBOTAMA(ほぼたま)」を、3月17日から一般消費者向けに通信販売する。これまでは業務用のみでの販売だったが、卵アレルギーを持つ消費者などから要望を受け、市販化を決めた。近年、植物由来の原材料を用いたプラントベースフード市場が拡大する中、多様化する食のニーズに応えていきたい考えだ。
販売するのは「HOBOTAMA 加熱用液卵風」(182円)と「HOBOTAMA スクランブルエッグ風」(214円)の2商品。いずれも卵1個分に相当する60グラム。卵を使わず、アーモンドや大豆などの植物性主体の原材料を用いている。栄養価で見ると、たんぱく質の量は加熱用液卵風が実際の卵の3分の1、スクランブルエッグ風が5分の1となっているが、実際の卵には含まれていない食物繊維が豊富だという。
同社は昨年6月から、スクランブルエッグ風を業務用で販売開始。卵アレルギーに悩む消費者から多くの反響が寄せられ、今回の市販化につながったという。
商品は、アマゾンが展開する生鮮食品配送サービス、Amazonフレッシュで3月17日より順次、通信販売する。販売対象はまず、東京都、神奈川県、千葉県の一部エリアに限定し、需要がどれぐらいあるか確認する。売れ行き次第で、販売エリアの拡大や店頭販売も検討する。
同社によると、プラントベースフードの国内市場は2021年で約300億円規模。20年の約250億から3割成長しており、今後も拡大していくとみられている。同社は、5年後にプラントベースフード全体で5億円の売り上げ規模を目標に掲げている。
一方で、プラントベースフード市場を占めるのは現状「植物肉」が中心。商品部次長の伊藤綱規さんは「卵分野はまだまだ黎明期。市販化を通じてマーケットの活性化につなげたい」としている。
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